宇津ノ谷隧道(明治のトンネル)

宇津ノ谷隧道(明治のトンネル)

鞠子宿(丸子宿)と岡部宿の間にある東海道の難所、宇津ノ谷峠(うつのやとうげ)。平安の昔から現在まで東海道はこの宇津ノ谷峠を抜けています。聞き慣れない地名ですが、ユニークなのはここが「道路の博物館」ともいうべき存在なこと。明治9年開通の宇津ノ谷隧道(明治のトンネル)は国の登録有形文化財。

日本初の有料トンネルは素敵なレンガ造り

宇津ノ谷は、平安時代の『伊勢物語』にも登場する「蔦の細道」、江戸時代の東海道、明治時代のレンガ造りのトンネル、昭和第一トンネル、そして現在国道1号が走る昭和第二トンネル(上り線/昭和34年開通)・平成(下り線/平成10年開通)のトンネルとすべて現存している貴重な場所。

国の史跡、国の登録有形文化財に指定される宇津ノ谷隧道(明治のトンネル)は明治9年、日本初の有料トンネルとして開通。
隧道(トンネル)としても明治4年7月に竣工した石屋川隧道(東海道線の鉄道トンネル)に次いで近代日本で2番目に施工されたもの。
石屋川隧道は現存していないので、現存最古のレンガ造りトンネルということに。

全長は207m、幅3.2m、高さ3.5mのレンガ造り(坑口から坑内にわたって全面的にレンガ造り)のトンネルで、明治29年、隧道内を照らしていたカンテラの失火によって焼失・崩落、明治37年に修復されています。

大正15年建設開始(昭和5年開通)の昭和第一トンネル(現在の静岡県道208号トンネル)が開通するまでは現役だったトンネルです。
現在は歩行者専用として保存され、歩いて抜けることができます。
建設当初は測量技術の未熟さから掘り進んだ最後がくの字となっていましたが、火災後の再建でまっすぐに修正されています。
峠の直下には立場茶屋のあった宇津ノ谷の集落が江戸時代の雰囲気のままに残っています。

宇津ノ谷隧道(明治のトンネル)
名称 宇津ノ谷隧道(明治のトンネル)/うつのやずいどう(めいじのとんねる)
所在地 静岡県静岡市駿河区宇津ノ谷、藤枝市岡部町
関連HP するが企画観光局公式ホームページ
電車・バスで JR静岡駅から静鉄バス藤枝駅行きで30分、宇津ノ谷入口下車、徒歩15分
ドライブで 東名高速道路静岡ICから約10km
駐車場 3台/無料
問い合わせ するが企画観光局 TEL:054-251-5880
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
丁子屋

丁子屋

静岡県静岡市駿河区丸子、東海道丸子宿(まりこしゅく=鞠子宿)で、慶長元年(1596年)創業の老舗が、丁子屋(ちょうじや)。歌川広重の『東海道五十三次』にも描かれる宿場名物のとろろ汁は松尾芭蕉の句(梅若菜丸子の宿のとろろ汁/『猿蓑巻の五』)や

宇津ノ谷集落

宇津ノ谷集落

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蔦の細道

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須花トンネル

須花トンネル

栃木県佐野市下彦間町と栃木県足利市名草中町とを結ぶ栃木県道208号(飛駒足利線)の峠越えのトンネル。明治14年に地元の戸長、田島茂平が私財を投げ売って着工、8年がかりで掘り上げた「須花の手掘りトンネル」(明治のトンネル)、大正6年完成(煉瓦

 

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