競馬好きなら思わず「たけゆたかせん」と読んでしまいそうな武豊線(たけとよせん)。明治15年3月1日、武豊(武豊港)〜熱田間が半田線として開業し、令和8年3月1日に開業140周年を迎えます。東海地方で最初に敷設された鉄道ですが、実は中山道鉄道(当時の計画)敷設のための資材を運ぶ目的があったからです。
亀崎駅の駅舎は現役では日本最古

中山道鉄道(なかせんどうてつどう)というと聞き慣れない言葉かもしれません。
明治政府は「汽笛一声新橋を」(鉄道唱歌1番)の新橋〜横浜に日本初の鉄道が開通したのは、諸外国の要請もあって横浜外国人居留地と首都を結ぶ路線をいち早く開通させました。
名古屋、京都、大阪、神戸を結び、日本を横断する幹線鉄道は、東海道ルートと内陸ルートが考えられましたが、当初は山岳地帯を抜ける中山道鉄道と決められ、その建設が始まったのです(後に、山岳ルートの困難さから、現在の東海道本線を幹線に変更)。
愛知県の知多半島は、江戸時代から高速輸送が持ち味の知多廻船があり(酒や酢を江戸に輸送、江戸前寿司を生みました)、明治初期でも輸送力を活かして、名古屋周辺で敷設する鉄道資材を武豊港に陸揚げしたのです。
こうして武豊港を起点に、大府を経由し熱田まで鉄道を敷き、半田線として開通したのが明治15年3月1日。
後に大府〜熱田は東海道本線に編入されています。
面白いのは、JRグループには、東京方面が「上り」という大原則があるのですが、この武豊線は武豊港が鉄道の起点となったため、武豊方面が上りに。
つまり大府駅では東京方面が上り、武豊方面も上りに(本来は東京から離れるので下りになるはず)。
そんな武豊線・半田駅には明治43年11月に設置された日本最古の跨線橋が現存していましたが、JR武豊線半田駅付近連続立体交差事業で役割を終え、撤去されています。
「現役」の駅舎として日本最古の亀崎駅(愛知県半田市/明治19年3月1日の開業時の駅舎)が現存するほか、廃駅となった旧武豊駅の場所には、旧国鉄武豊港駅転車台も残されています。

| 東海地方最古の鉄道・JR武豊線が、140周年! | |
| 掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |













