世界一標高が低い場所にある駅は、青森県東津軽郡外ヶ浜町にある青函トンネル竜飛斜坑線・体験坑道駅。青函トンネル記念館内にある青函トンネル竜飛斜坑線は、鉄道事業法に基づいて運行されるケーブルカーで、体験坑道駅は海面下140m(標高-140m)で、「世界一のもぐら駅」ということに。
平成26年3月15日から、世界一低い場所の駅に
かつて青函トンネル内には、トンネル施設見学用に設けられた青森県側の竜飛海底駅(海面下135.0m)、北海道側の吉岡海底駅(海面下149.5m)という2ヶ所の海底駅があり、標高−149.5mの吉岡海底駅が世界一低い場所を誇っていました。
北海道新幹線開業に向けて、平成26年3月15日のダイヤ改正でこの見学用の海底駅は廃止され、保守・避難施設の竜飛定点、吉岡定点になり、昭和63年3月11日開館の青函トンネル記念館内にある青函トンネル竜飛斜坑線で下る体験坑道駅が世界一の座についたのです。
青函トンネル竜飛斜坑線は地上の青函トンネル記念館駅と海底の体験坑道駅を結ぶ全長778m、最大斜度250‰(パーミル=250‰は約14度)のケーブルカーで、青函トンネル工事の際の作業員の移動、物資の輸送などを目的に敷設されたものを、観光用に転用したものです。
竜飛定点(旧・竜飛海底駅)近くにありますが、実は北海道側の吉岡定点(旧・吉岡海底駅)近くにも同様のケーブルカーがあり、観光用に転用されればそちらのほうが低い可能性がありますが、現在は使われていません(トンネル内での緊急時にはケーブルカーで地上に脱出できます)。
ケーブルカー「もぐら号」の運転席の左隣には横向きの座席が配置され、かぶりつきで前面展望を見学できます。
線路横の階段は非常脱出用で、実に2247段もあります(日本一のもぐら駅」を謳う上越線・土合駅の階段は486段)。
さすがに海底まで下ると湿度は80%~90%もありますが、これは毎分10t以上染み出してくる海水の影響で(ポンプで汲み上げています)。
実際に作業坑として使われた一角を「坑道展示エリア」として掘削に使われた機械や器機を展示し、作業現場の雰囲気を再現しています。
青函トンネル記念館への道路が雪で閉鎖される冬場は、閉館となり、青函トンネル竜飛斜坑線も休業です。
気温は20度と通年一定のため、夏場は避暑を目的として探訪するのに絶好。
世界で最も低い場所にある海底駅に、ケーブルカーで到達! | |
名称 | 青函トンネル竜飛斜坑線・体験坑道駅/せいかんとんねるたっぴしゃこうせん・たいけんこうどうえき |
所在地 | 青森県東津軽郡外ヶ浜町三厩龍浜99 |
関連HP | 青函トンネル記念館公式ホームページ |
電車・バスで | JR三厩駅から外ヶ浜町循環バス龍飛行きで27分、青函トンネル記念館下車 |
ドライブで | 東北自動車道青森ICから約72km |
駐車場 | 140台/無料 |
問い合わせ | 青函トンネル記念館 TEL:0174-38-2301 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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