宇津野洞窟

宇津野洞窟

栃木県佐野市会沢町にある鍾乳洞が、宇津野洞窟(うつのどうくつ)。標高165mに位置し、全長100mほどの洞内には、発達した鍾乳石や石筍を観察できます。洞内は 一年を通じて15度前後を保っているので、夏は涼しく、冬は暖かく感じることができます。無料で入洞可能。

葛生地区の鍋山石灰岩に発達した鍾乳洞

宇津野洞窟

古生代ペルム紀(2億9890万年前〜2億5217万年前)に形成された鍋山石灰岩(葛生地区では全長30km、直径8kmにわたり馬蹄形に層状に石灰岩層を形成)に発達する鍾乳洞(横穴)で、石灰岩層からは南方の海に生息したフズリナ(古生代に全盛期を迎えた有孔虫)などが出土しています。
その後、地下水の働きで石灰岩層を侵食し、横穴の鍾乳洞が誕生。

周囲には、住友大阪セメント栃木工場唐沢鉱山、駒形石灰工業会沢工場、吉澤鉱業葛会沢鉱山など、石灰岩を砕石する鉱山が多数あり、栃木県屈指の鉱山地帯になっています。

入洞は無料で、入洞の際に住所と名前を記帳する仕組み(マナーを守って見学を)。
天の川、滝の白糸、護摩炊き岩などと名付けられたスポットがあり、要所はライトアップされています。
照明は完備していますが、天井が低いところもあるので、頭をぶつけないように注意が必要。

鍋山石灰岩などに関しては、「佐野市葛生化石館」で詳しく解説されています。

ちなみに、宇津野洞窟は、日光開山で知られる勝道上人(しょうどうしょうにん)ゆかりと伝えられる、佐野坂東三十三箇所観音霊場第32番札所・宇都野山高勝寺の一部にもなっています(観音堂が別にあります)。
鍾乳石や石筍を観音像に見立てたのでしょう。

宇津野洞窟
名称 宇津野洞窟/うつのどうくつ
所在地 栃木県佐野市会沢町1074
電車・バスで 東武葛生駅からタクシーで10分
ドライブで 北関東自動車道佐野田沼ICから約12km
駐車場 5台/無料
問い合わせ 佐野市観光立市推進課 TEL:0283-27-3011
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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