港の見える丘公園フランス山地区・フランス領事館跡

港の見える丘公園フランス山地区・フランス領事館跡

神奈川県横浜市の山手地区の高台、横浜港を眺める港の見える丘公園の北側がフランス山地区。幕末の横浜開港直後、生麦事件をはじめとする外国人殺傷事件を背景に、自国民保護のためにフランス軍が駐留、フランス山と呼ばれるように。明治29年にはフランス領事館が置かれ、現在フランス領事館跡にはその遺構が残されています。

土地は昭和46年までフランス政府が所有!

港の見える丘公園フランス山地区・フランス領事館跡
港の見える丘公園フランス山地区・フランス領事館跡

明治8年3月、自国民保護の役割を終えてブラフ(山手)186番地に駐屯したフランス軍はイギリス軍とともに撤退しますが、フランス山はフランス外務省管轄地に。
明治29年3月12日、谷戸坂下のブラフ(山手)185番地に建築に2年間を費やしてフランス領事館が完成します。
フランス領事から本省あて報告書に「極東一のすばらしい名建築のひとつ」と記載された自慢の建物でした。
設計施工は、フランス人建築家のポール・サルダ(Paul Pierre Sarda/横浜外国人墓地13地区に埋葬)。
明治6年に海軍省のお雇い外国人(横須賀造船所の機械学教官)として来日したサルダは、東京大学理学・数学教師を経て、明治8年頃に横浜居留地51番地に建築事務所を開設、後に東京に移りますが明治15年、再び横浜に戻り、山手居留地46番地に建築事務所を再開します。
山手256-257番地のパブリック・ホール(ゲーテ座)の設計・建築、居留地18-19番地グランドホテルの新館設計などの手腕が買われ、設計建築を担うことに。

建物はコンクリート層の上にレンガ造りの基礎壁をのせ、箱根から運ばれた斑岩でレンガを化粧していました。
領事館とともに庭園、領事館の南側(さらに高台側)に領事官邸も築かれています。
当初の建物は大正12年9月1日、関東大震災で倒壊。
昭和5年、函館トラピスチヌ修道院、宇都宮カトリック教会などを設計したスイス人建築家マックス・ヒンデル(Max Hinder)の設計で再建されています。

遺構として残されるのはマックス・ヒンデル再建の総領事公邸の基礎部分や側壁、階段の一部(1階部分がコンクリート造りで、2階、3階部分は木造だったため、1階部分しか残されていません)。

総領事公邸遺構のさらに南側にある風車は、上水道が山手まで敷設されていなかったため井戸水を汲み上げるために築かれた風車のレプリカ。
明治42年頃まで風車を使って井戸水を汲み上げていました(レンガ造りの井戸遺構があります)。

フランス山は、昭和46年、横浜市がフランス政府から買収して整備し、昭和47年にフランス山公園として市民に開放されています(現在は港の見える丘公園フランス山地区)。

名称 港の見える丘公園フランス山地区・フランス領事館跡/みなとのみえるおかこうえんふらんすやまちく・ふらんすりょうじかんあと
所在地 神奈川県横浜市中区山手町14
関連HP 横浜市公式ホームページ
電車・バスで 横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩3分、またはJR石川町駅から徒歩20分
ドライブで 首都高速横羽線横浜公園ICから約1.8km
駐車場 元町第一駐車場(90台/有料)など周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 横浜市都心部公園 TEL:045-671-3648
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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