栃木県日光市細尾町、上り専用の第2いろは坂途中、明智平にあるのが、東武日光鋼索鉄道線・明智平駅跡。馬返駅と明智平駅(全長1184m、標高差428.1m)を結んだケーブルカー、日光登山鉄道として昭和7年8月28日に開業。戦後、東武に合併し、日光鋼索鉄道線となりましたが、昭和45年4月1日廃止に。
馬返駅からのケーブルカーが到達したプラットホームが現存
当初は馬返〜明智平〜中宮祠(ちゅうぐうし=中禅寺湖畔)間にケーブルカーを敷設する計画でしたが、昭和恐慌もあって計画を縮小、明智平〜中宮祠間は自動車専用道路とし、昭和7年8月28日に馬返駅〜明智平駅を開業させています。
昭和8年11月3日には明智平〜展望台の明智平ロープウェイも開業し、国鉄日光駅、東武日光駅から路面電車(東武日光軌道線)で馬返まで入り(日光駅前と高低差が305mもある山岳路面電車でした)、ケーブルカー(東武日光鋼索鉄道線)とロープウェイで男体山、華厳の滝を眺める展望台に至るという観光ルートが誕生しました。
昭和43年に馬返までの路面電車が廃止され、さらに昭和40年10月7日に第2いろは坂が開通したことで、ケーブルカーも役割を終え、昭和45年4月1日廃止されています。
明智平ロープウェイ明智平駅の駅舎横には、「明智平パノラマレストハウス」が併設され、それがケーブルカーの駅舎となっていましたが、建物も解体され、現在は駅舎横に東武日光鋼索鉄道線・明智平駅のプラットホーム跡が残るのみとなっています。
隧道(トンネル)2ヶ所、複線となった交換所跡も現存していますが、探勝することはできません。
また、馬返駅跡も広場になっていて、残念ながら面影もありません。
東武日光軌道線、東武日光鋼索鉄道線は、現在、JR日光駅と中禅寺温泉を結ぶ東武バスに変わっていますが、マイカー時代で運転本数も1時間に2本程度になっています。
東武日光鋼索鉄道線・明智平駅跡 | |
名称 | 東武日光鋼索鉄道線・明智平駅跡/にっこうこうさくてつどうせん・あけちだいらえきあと |
所在地 | 栃木県日光市細尾町709 |
電車・バスで | JR日光駅・東武日光駅から東武バス中禅寺温泉行き、または湯元温泉行きで30分、明智平下車、すぐ |
ドライブで | 日光宇都宮道路清滝ICから約11km |
駐車場 | 100台/無料 |
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