東京都台東区、上野恩賜公園内にあるのが、国立科学博物館。太陽系と宇宙、生命の誕生から人類への進化、動植物の多様な世界など、自然科学に関する多様な展示を実施。「日本列島の自然と私たち」をテーマとする日本館と、「地球生命史と人類」をテーマとする地球館の2館で成り立っています。
日本唯一の国立の自然史系博物館が上野の杜に!
各階ごとにテーマを映像や照明を駆使して展示する地球館は、地下1階「地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-」に展示される大型恐竜の骨格見本は圧巻。
1階「地球史ナビゲーター」は、地球館の展示室全体を繋げるシンボルゾーンで、標本・資料と映像でたどる138億年を一望する時間の旅を楽しみます。
そして「地球の多様な生き物たち-みんな、かかわりあって生きている-」は地球上の生物を海洋生物と陸上生物に分け、その多様性について理解が深まる展示に。
地球館の中2階は「科学技術の偉人たち-日本の科学者・技術者-」は、日本の科学者・技術者の紹介。
地球館2階は「科学技術で地球を探る」と題し、遊び道具のような多数の体験型展示で、楽しみながら科学に親しむことができます。
昭和6年築というレトロな日本館は、文部省大臣官房建設課(担当・糟谷謙三)の設計で、国の重要文化財。
上から見ると飛行機の形をしているという左右対称の建築構成になっています。
日本館では、「日本列島の素顔」、「日本列島の生い立ち」、「生き物たちの日本列島]」、「日本人と自然」、「自然をみる技」で、日本列島、そしてアジア各地からさまざまな人々が固有の文化をもって日本列島に渡来し、互いに融合しつつも独自性を保って発展してきた祖先を紹介。
全球型映像施設「シアター36○」は、平成17年に開催された「愛・地球博」の長久手日本館にあった「地球の部屋」を移設した施設。
実際の地球の100万分の1の大きさという、直径12.8mのドーム内すべてがスクリーンになっており、360°全方位に映像が映し出されるというもの。
内部に設けられたブリッジから映像が見られ、独特の浮遊感が体感できます。
国立科学博物館ミュージアムショップでは、国立科学博物館の展示品をモチーフにしたオリジナル商品、化石・鉱物等実物標本、実験・観察・工作キットなど、豊富な品ぞろえで、ここだけを目的に訪れる人がいるほどの充実の内容(ミュージアムショップだけの利用の場合もオンラインの入館予約が必要です/WEBでの販売も実施)。
地球館中2階にあるレストラン 「ムーセイオン」は上野精養軒の直営で(上野精養軒は、東京文化会館、東京都美術館にも出店しています)、展望席からは展示室を眺めながらの食事が可能で、特別展に合わせたメニューも用意されています。
日本館の地下1階には「くじらカフェ」も営業していますが、こちらも上野精養軒の直営。
ランチスポットが2ヶ所しかないため、昼前後は混雑するので、のんびり食事をという人は、昼どきをずらすのが賢明です。
博物館法における博物館ではない!?
国立科学博物館は「自然史に関する科学その他の自然科学及びその応用に関する調査及び研究並びにこれらに関する資料の収集、保管(育成を含む)及び公衆への供覧等を行うことにより、自然科学及び社会教育の振興を図る」(独立行政法人国立科学博物館法:第3条)ことを目的とした博物館で、「国営」であるがために博物館法における博物館ではありません(博物館相当施設)。
現在は、純粋な国営ではなく、独立行政法人国立科学博物館が運営していますが、対外的な問題もあって名称には「国立」を冠しているのです。
上野本館のほかに、国立科学博物館附属自然教育園(港区)、国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市)があり、ともに見学ができます。
国立科学博物館 | |
名称 | 国立科学博物館/こくりつかがくはくぶつかん |
所在地 | 東京都台東区上野公園7-20 |
関連HP | 国立科学博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR上野駅公園口から徒歩3分 |
ドライブで | 首都高速上野ランプから約600m |
駐車場 | 周辺の有駐車場を利用 |
問い合わせ | NTTハローダイヤル TEL:050-5541-8600/国立科学博物館 TEL:03-3822-0111/FAX:03-5814-9897 |
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