桔梗門

江戸城桔梗濠に面した門が桔梗門(ききょうもん)で、「桜田門外の変」で井伊直弼(いいなおすけ)が暗殺された外桜田門に対して、内桜田門とも呼ばれています。この門を入ると江戸城三の丸で、大名などの登城は、大手門と内桜田門(桔梗門)と定められていました。現在では皇居一般参観の入城門になっています。

皇居一般参観の申込者の入城門がここ!

皇居一般参観の申込者以外はこの門から中には入ることができません。門の中には皇宮警察本部(旧枢密院)などが建っています。

江戸平河城を築いた太田道灌は、日比谷入江に面したこの地に泊船亭を築いていました。
その太田道灌の家紋が桔梗で、桔梗門、桔梗濠の名の由来になっているのです(名の由来は諸説あります)。

桔梗門の鬼瓦には、今も桔梗紋が刻まれています。

太田道灌は江戸城に外城、中城、根城を構え、根城の南面に静勝軒櫓を構えて、道灌の居館にしていました。静勝軒櫓の東に海岸、筑波山、隅田川を眺める泊船亭(江亭)、西に雪の積もった富士山や武蔵野を望む含雪斎という軒を設けていました。

静勝軒櫓は、現在の富士見櫓の場所とされていますが、含雪斎も冨士見亭という別名があったことからも一帯が風光明媚な地だったことがよくわかります。

とはいえ家康が入府した頃には町家など茅葺の家が100ある程度で、城も形ばかりだったというから(石川正『西聞見集』)、太田道灌の櫓、亭といっても貧弱なものだったに違いありません。

江戸城内図に見る 桔梗門

桔梗門
名称桔梗門/ききょうもん
所在地東京都千代田区千代田1-1
関連HP宮内庁公式ホームページ
電車・バスで東京メトロ・都営地下鉄大手町駅から徒歩6分。JR東京駅から徒歩10分
駐車場周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ宮内庁 TEL:03-3213-1111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
皇居外苑

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