東京都三鷹市、武蔵野の森公園の展望台の北側にある第二次世界大戦の戦争遺跡が、掩体壕大沢2号(えんたいごうおおさわにごう)。掩体壕とは飛行場に備わった空襲から航空機を守るためのコンクリート製の格納庫。一帯は、戦時中に陸軍調布飛行場だった場所です。
「本土決戦」に備え空襲から戦闘機を守った施設
伊豆諸島(三宅島、神津島、新島、大島)への新中央航空の定期路線の発着する東京都調布飛行場は、昭和16年4月30日に開設された東京調布飛行場が前身。
南北方向1000m、東西方向700mの2本の滑走路を備えた飛行場は、第二次世界大戦中は陸軍の飛行場となり、陸軍飛行部隊の三式戦闘機「飛燕」などが配備され、帝都防衛の拠点となったのです。
東京大空襲の頃には特攻隊の訓練基地、特攻隊が出撃した知覧飛行場(現・鹿児島県南九州市)への中継基地にもなっていました。
文化都市のイメージの強い三鷹ですが、戦時中、中島飛行機三鷹研究所や日本無線などの軍需工場があり、陸軍調布飛行場が設置されて、空襲の目標となって多くの市民が犠牲になっています。
陸軍調布飛行場は、B-29爆撃機などを迎撃するため、飛行機が配備され、「本土決戦」に備え空襲から機体を守るための掩体壕が、滑走路周囲に60基ほど築かれたのです。
現存するコンクリート製の掩体壕は、三鷹市側の大沢1号、大沢2号、府中市の白糸台、府中市朝日町の住宅地(私有地)に残された1基の合計4基です。
掩体壕 大沢2号 | |
名称 | 掩体壕 大沢2号/えんたいごう おおさわにごう |
所在地 | 東京都三鷹市大沢6-5-24 |
電車・バスで | 西武鉄道多磨駅から徒歩15分 |
ドライブで | 中央自動車道調布ICから約3km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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