東京都大田区山王1丁目、 徳富蘇峰 ( とくとみそほう ) の居宅「山王草堂」跡を大田区立の公園にしたのが、蘇峰公園。その一角にあるのが。徳富蘇峰の蔵書や書簡、愛用の品、『近世日本国民史』の自筆の原稿などを展示する大田区立の施設で、山王草堂と名づけられた旧居の一部を復元したもの。
徳富蘇峰と勝海舟の交流をも知ることができる
徳富蘇峰は熊本から上京後、赤坂の勝海舟邸の借家住まい、そして青山に「青山草堂」(おあおやまそうどう)を建てて移り住んでいましたが、大正10年に文化施設である「青山会館」の建設を発表し、「青山草堂」の土地を寄付して大森山王の仮住まいに移り住み、大正13年に「山王草堂」を建設しています。
大森山王の土地は明治33年頃、新聞広告を見て父・徳富一敬(徳富淇水・とくとみきすい)の保養のため、1300坪の山林を購入していたもので、「山王草堂」は「青山草堂」の建物の部材を使って建築されています。
山王草堂記念館の入口は「山王草堂」の玄関部分、館内には蘇峰の書斎のあった2階部分を復元、徳富蘇峰自筆の扁額「和神素養」と屏風なども展示されています。
勝海舟や与謝野晶子夫妻などゆかりのある人々から寄せられた書簡も展示され、とくに「蘇峰と勝海舟」のコーナーでは、勝海舟との交友関係を知ることができます。
徳富蘇峰は赤坂・氷川の勝海舟邸の一角を占める借家に10年間ほど暮らし、勝海舟とは家族ぐるみの付き合い。
勝海舟から直接教えを受けたため、蘇峰自身も海舟の直弟子を自認していました(洗足池に西郷隆盛と勝海舟の偉業を称える詩碑を建立しています)。
山王草堂記念館 | |
名称 | 山王草堂記念館/さんのうそうどうきねんかん |
所在地 | 東京都大田区山王1-41-21 |
関連HP | 大田区公式ホームページ |
電車・バスで | JR大森駅から徒歩15分 |
駐車場 | なし/周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 山王草堂記念館 TEL:03-3778-1039 |
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