東京都北区昭和町1丁目にあるJR東北本線(宇都宮線、高崎線)の駅が、尾久駅(おくえき)。昭和4年6月20日に開業した駅で、東京都区内のJR駅のなかでは乗降客が1万人に満たない駅としても知られています(高輪ゲートウェイ駅を除けば、越中島駅、上中里駅に続くワースト3位)。
上野駅から赤羽方面に、最初の駅が尾久駅
東京23区の秘境駅ともいわれる駅で、駅の出入口は上野寄りに1ヶ所のため、15両編成に乗車し、赤羽側先頭で降車した場合にはホームを200mほど歩くことになります。
駅に隣接して尾久車両センター(南北2202m、東西249m)があり、宇都宮・高崎線、常磐線、東海道本線などの通勤・近郊電車の滞泊や留置を行なっているほか、「お召し列車」にも使われるE655系電車、豪華周遊型寝台列車(クルーズトレイン)「TRAIN SUITE 四季島」なども所属し鉄道ファンには人気です。
尾久駅のホームからも、到着線4線、着発線17線、出発線11線、洗浄線10線など、広大な尾久車両センターを眺めることができます。
尾久駅の脇から車両基地を横断する地下道「タイムカップセル平成ロード」が伸び、不思議な空間を生み出しています。
周辺に、新幹線の車両基地(東京新幹線車両センター)などもあり、住宅が少ないことが、京浜東北線の上中里駅同様に駅の利用者が少ない理由にもなっています。
尾久という地名は、豊島郡の奥、江戸の奥という意だといわれ、駅を設置する際に、鉄道省は「おく」という駅名にしていますが、行政的な地名は「おぐ」と濁っています。
鎌倉幕府の歴史書『吾妻鏡』には、武蔵国豊嶋庄犬食名とあり、犬は大の書き間違いで大食(おおぐい)から「おぐ」となったとする説、応永6年(1399年)の関東管領・上杉朝宗(うえすぎともむね)の文書に武蔵国豊島郡小具とあるので小具(おぐ)から尾久に転訛したともいわれ、定かでありません。
尾久駅 | |
名称 | 尾久駅/おくえき |
所在地 | 東京都北区昭和町1丁目 |
関連HP | JR東日本公式ホームページ |
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