徳島県小松島市にある立江寺(たつえじ)は、四国八十八ヶ所霊場第19番札所で18番の恩山寺から徒歩1時間10分。寺伝では天平19年(747年)、聖武天皇の勅命により、光明皇后の安産を祈願して行基が開基、一寸八分の延命地蔵尊を祀ったという古刹です。今も「子安の地蔵尊」あるいは「立江の地蔵さん」と親しまれ、安産祈願の寺として有名。
風格あるたたずまいを見せる四国八十八ヶ所霊場
弘仁6年(815年)、空海(弘法大師)が六尺の地蔵菩薩像を刻み、行基作の尊像を胎内に納め、寺名も立江寺に改めています。
立江寺は阿波の関所寺として名高く、邪悪な心を持つ遍路には罰が下り、これから先に進めなくなるのだとか。
当時の境内は現在の奥の院のあたり、3町四方を有する巨刹だったと伝承されています。
戦国時代の天正年間(1573〜1592年)、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)の阿波侵攻による兵火で堂宇は焼失し、藩政時代になって徳島藩祖・蜂須賀家政が伽藍を現在地に再建しています。
現存する堂宇は昭和49年の火災後の再建。
豪壮な本堂ほか大師堂、多宝塔、観音堂、客殿など諸堂が並び風格あるたたずまいを見せています。
寺宝の絹本着色釈迦三尊像は国の重要文化財。
昭和52年、本堂再建時に格天井に描かれた花鳥図286枚も見事です。
東京藝術大学・西村公朝教授の指導で卒業生40名の画家たちが描いたもの。
山門前に明治から続く老舗の和菓子店「酒井軒本舗」があり、たつえ餅が名物。
霊場間の距離・時間
18番札所・恩山寺(徳島県小松島市田野町恩山寺谷40) — (5km/15分) — 19番札所・立江寺(徳島県小松島市立江町若松13) — (14km/30分) — 20番札所・鶴林寺(徳島県勝浦郡勝浦町生名鷲ヶ尾14)
立江寺(四国八十八ヶ所霊場第19番札所) | |
名称 | 立江寺/たつえじ |
所在地 | 徳島県小松島市立江町若松13 |
関連HP | 立江寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR立江駅から徒歩10分 |
ドライブで | 神戸淡路鳴門自動車道鳴門ICから約27km |
駐車場 | 50台/有料 |
問い合わせ | 立江寺 TEL:0885-37-1019/FAX:FAX 0885-37-1219 |
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