日本一長い距離を歩く! 鶴市花傘鉾祭り|中津市|2024

鶴市花傘鉾祭り

2024年8月24日(土)〜8月25日(日)、大分県中津市で『鶴市花傘鉾祭り』が開催。人柱になったというお鶴と市太郎(小市郎とも)という母子の霊を慰める五穀豊穣を願う行事。色鮮やかに飾られた逆鉾の移動距離は、なんと30km〜40kmにも及び、日本一長い距離を歩くことで知られています。

日本一長い距離を歩く、花傘鉾に注目!

三口大井手堰工事の際の人柱になった母子の霊を慰め、五穀豊穣を願う祭りで、『鶴市傘鉾神事』として大分県の無形民俗文化財に指定されています。

土曜には色鮮やかに飾られた花傘鉾19台と御神輿1基が囃子にのって行列し、青田の中を花傘鉾が巡行する風景は中津の夏の風物詩に。

2日目の夜には、花火大会が行なわれ、花火大会終了後、神輿が山国側の対岸までわたる「川渡り」も実施。

酷暑による熱中症リスクの低減を図るため、2024年は、1日目の日程がこれまでとは変更となっています。

(1日目)
逆鉾市内巡行
鶴居校区(高瀬、相原三口、南高瀬、永添、万田、湯屋)・金手沖代

他地区は、町内廻り

8:30=祭典
9:00=八幡鶴市神社出発
15:15=行宮所(山国川 三口河川敷)到着

(2日目)
場所:山国川三口河川敷・八幡鶴市神社

19:00=行宮祭
19:30=花火大会
花火大会終了後に大井手堰で神輿の川渡り、川渡り終了後に神輿、花傘鉾鶴市神社まで神幸、神輿の練り込み

お鶴の人柱伝説は歴史的な事実!? その真相は!?

保延元年(1135年)、高瀬川に大規模な井堰(現・大井手堰の前身)が築造されましたが、その際にお鶴と市太郎親子が人柱となり、その後、母子の霊を中津平野全体の守護神として八幡神に配祀したと伝えています。

8月15日にお鶴と市太郎母子は白無垢に身を包み、山国川に入水。
毎年8月の最終土・日曜の『鶴市花傘鉾神事』(大分県の無形民俗文化財)は母子の霊を弔うものいなのです。

近世の創作だとする説もあり、実際の史実なのかは定かでありません。
北上川の堤防工事の人柱になったのがお鶴であるという伝承が遠く離れた宮城県登米市にも残され、伝説を伝えるお鶴明神があります。

中津市のお鶴・市太郎伝承は、平安時代後期には設立していたとされ(『鶴市八幡宮水道神由来根元記』)、一帯の荘園化が行なわれた時代に、なんらかの人柱があったという可能性も捨てきれません。

非業の死を遂げた人物の霊を御霊(ごりょう)とする御霊信仰、それに関連しての祇園信仰などの隆盛を背景に、宇佐宮の荘園という土地柄から、八幡信仰も加わってこうした伝承が生まれたのだと推測できます。

鶴市花傘鉾祭り|中津市|2024
開催日時 2024年8月24日(土)〜8月25日(日)/毎年8月第4土・日曜
所在地 大分県中津市相原
場所 八幡鶴市神社
関連HP 中津耶馬渓観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR中津駅から日田行、または、柿坂行バスで20分、鶴市神社前下車すぐ
ドライブで 東九州自動車上毛スマートICから約4km
問い合わせ 中津市観光推進課 TEL:0979-22-1111/鶴市花傘鉾保存振興会 TEL:090-2504-4388(当日)
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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