日本の国境に行こう!! 対馬(長崎県)編

日本の全島数(周囲が0.1km以上の島)は海上保安庁によれば6852島。「特定有人国境離島地域」として国から指定を受けた国境の島には、食を含めた独自の文化、歴史が育まれています。九州の北、玄界灘に浮かぶ対馬(つしま)は、面積日本第10位の島で、古くは大陸からの文化を取り入れる玄関としての役割がありました。いざ、対馬へ!

朝鮮半島からの大陸文化吸収の玄関口

九州本土から玄界灘、対馬海峡を隔てて132km。
対する朝鮮半島との距離は49.5kmという、まさに国境の島、対馬。
古くは、邪馬台国(やまたいこく)を目指した『魏志』倭人伝に、「狗邪韓国」(韓国・慶尚南道金海)から「一海を渡ること一千余里」の南に「対馬国」があったと記されています。

リアス式海岸が発達し、複雑に入り込んだ海岸線の延長はなんと915km。

沖合を暖流である対馬海流が流れているために、巨大な杉や大ソテツなども茂っています。
対馬固有種としては、ツシマジカ、ツシマテンなどが生息。
有名なツシマヤマネコは、南アジアから東南アジアに分布するベンガルヤマネコの亜種、アムールヤマネコの変種であることが判明していますが、対馬にのみ分布するヤマネコです。

万関瀬戸(まんぜきせと)は、対馬西部の浅茅湾(あそうわん)と東部の三浦湾(みうらわん)を結ぶ運河。
対馬島の上島と下島の境となる運河ですが、明治33年に帝国海軍によって航路として開削された運河です。
国道382号の万関橋(まんぜきばし)という橋が上島と下島を結んでいます。

平安時代編纂の『延喜式神名帳』に記載の古社、和多都美神社(わたづみじんじゃ)は、神代の昔、海神である豊玉彦尊(とよたまひこのみこと)が宮殿を築いたと伝えられる地で、彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)と豊玉姫命(とよたまひめのみこと)の夫婦神が祀られています。
海中に立つ鳥居が印象的です。

穴子、椎茸、ブリなどを島独自の調味液に漬け込み、石英斑岩で焼いた「石焼料理」が美味です。
美津島町根緒(ねお)の漁師が浜辺で暖を取りながら味わった豪快な漁師料理が原形。
「出汁(だし)と水分が浸透圧で食材に染み込むため、焼き上がりがとてもジューシー」(板倉あつし)。

取材協力/内閣府日本の国境に行こう!! プロジェクト
取材:板倉あつし、熊山准

烏帽子岳展望所

2017年12月23日

韓国展望所

2017年12月23日

大船越瀬戸

2017年12月23日

万関瀬戸

2017年12月23日

旧金石城庭園

2017年12月22日

金石城跡

2017年12月22日

和多都美神社

2017年12月22日

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