島原湧水群・浜の川湧水(浜ン川洗い場)

島原湧水群・浜の川湧水(浜ン川洗い場)

長崎県島原市の島原船津の住宅地にある1日400tの湧水が湧く泉が島原湧水群・浜の川湧水(浜ン川洗い場)。流れる順に飲料用・食材洗い、食器すすぎ、食器洗い、洗濯と4つに区切られた洗い場があり、昔からのしきたりが守られています。今も現役で、地元の人の洗い場と使われています。島原湧水群は名水百選にも選定。

今も現役の洗い場として利用される湧水

島原湧水群・浜の川湧水(浜ン川洗い場)

水温は年間を通して16度と一定。
一帯はもともとは海岸でしたが、寛政4年4月1日(1792年5月21日)に起こった雲仙・普賢岳の噴火に伴う眉山崩壊(「島原大変肥後迷惑」)で、2億立法メートルほどの土砂で海岸が埋まり、水が湧き出したのだとか。
眉山崩壊直前の地殻変動によってできた地割れ部分から自噴を始めたもの。
つまり、眉山崩壊・「島原大変肥後迷惑」時の地殻変動で、地下浸透していた水の通り道が塞がれたり、地割れが生じたことで、市街地から水が湧き出るようなったというワケなのです。

島原船津の沖に九十九島と呼ばれる島があるのは、このときの土石流の痕跡です。
眉山崩壊・「島原大変肥後迷惑」という歴史的大災害は、対岸の熊本を含め甚大な被害を生みましたが、火山灰層や砂れき層でろ過された地下水は、非常に繊細で良質な湧水となって、今も島原に自然の恵みをもたらしています。

「浜の川湧水」のすぐ近くに大正4年に入江ギンさんが始めた元祖かんざらしの店「銀水」があり、一時閉店していましたが、平成28年に浜の川湧水観光交流館「銀水」 として復活、島原の伝統的スイーツ「かんざらし」を味わうことができます。

島原湧水群は島原半島世界ジオパークのジオサイト(自然の恵み)にもなっています。

島原湧水群・浜の川湧水(浜ン川洗い場)
名称 島原湧水群・浜の川湧水(浜ン川洗い場)/しまばらゆうすいぐんはまのかわゆうすい(はまんがわあらいば)
所在地 長崎県島原市白土町桃山2丁目
関連HP 島原市公式ホームページ
電車・バスで 島原鉄道南島原駅から徒歩7分。または、島鉄本社前駅から徒歩8分
ドライブで 長崎自動車道諫早ICから約43km
駐車場 なし
問い合わせ 島原市しまばら観光おもてなし課 TEL:0957-63-1111/FAX:0957-62-8006
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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