阿尾城

阿尾城

富山県氷見市、氷見市街の北、海に突き出す断崖上の城跡(平山城)で富山県の史跡に指定されるのが阿尾城。阿尾城は、海を睨む戦国時代(中世)の城ですが、築城の年代は不明。史料には、天正・文禄年間(1573年~1592年)の城主として、菊地武勝・安信父子の名前が記されています。

『花の慶次』の前田慶次郎ゆかりの地

阿尾城

阿尾城が建つ地は、越中と能登を結ぶ陸路や海路に睨みをきかす要衝で、菊池武勝(きくちたけかつ)は上杉謙信に従った後、織田信長配下の佐々成政(さっさなります)の与力となり、さらに羽柴秀吉が台頭すると佐々成政と対立する秀吉配下の前田利家(まえだとしいえ)に寝返り、阿尾城を明け渡すことで戦国時代を生き抜いています。

天正12年(1584年)、佐々成政との阿尾城攻防戦に勝った前田利家は、前田慶次郎(前田利益=前田利家の甥)らを入城させています。
この前田慶次郎は、人気コミック『花の慶次』の主人公・慶次のこと。
その後、菊池武勝の子・菊池安信が阿尾城に入りますが、慶長元年(1596年)に没したため、慶長年間の初め(1597年頃)に廃城となっています(菊地氏は1500石を与えられ、前田家家臣になり、加賀藩士に)。
城跡には、本丸・二の丸(東屋と白峰社が鎮座)・三の丸(神輿会資料館が建つ)と伝えられる地があり、本丸と推測される場所には展望台が建っています。
入口の駐車場から三の丸、二の丸、そして椿の原生林を抜けると突端の本丸跡(憩いの広場)。

城内にある榊葉乎布神社(さかきばこふじんじゃ)は、16世紀末頃、肥後(現・熊本県)から阿尾菊池家初代の菊池武勝が、氷見に来る際、伊勢の神宮に参拝し、境内に生えていた榊樹を阿尾城内に植えたことが始まりという阿尾城の鎮守。
金沢城下に前田利家を祀る卯辰八幡宮(現・宇多須神社)を創建した際にも、榊葉乎布神社の分霊を勧請したと伝えられています。

阿尾城
名称 阿尾城/あおじょう
所在地 富山県氷見市阿尾
関連HP 氷見市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR氷見駅からタクシーで10分
ドライブで 能越自動車道氷見北ICから約2.5km
駐車場 5台/無料
問い合わせ 氷見市観光・マーケティング・おもてなしブランド課 TEL:0766-74-8106
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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