岩手県の猊鼻渓(げいびけい)、宮城県の嵯峨渓(さがけい)、大分県の耶馬渓(やばけい)が日本三大渓。渓谷ではなく渓というのは、嵯峨渓が奥松島の海岸美だから。いわゆる「読み人知らず」で誰が作ったのかも定かでない三大のひとつですが、定着しています。似たものに日本三大峡谷があります。
猊鼻渓(げいびけい)|岩手県
明治43年に猊鼻渓と命名、大正14年に名称指定された景勝
所在地:岩手県一関市東山町
河川名:砂鉄川
指定:国の名勝
概略:古生代の石灰岩層が浸食され、高さ50mを超える断崖絶壁が2kmに渡って続く渓谷を形成
こぶ状の鍾乳石が猊(獅子)の鼻に似ていることが名の由来
探勝方法:「日本百景猊鼻渓舟下り」で探勝が可能(三好ヶ丘から往復1時間30分の舟旅)
舟下りのクライマックスで船頭が唄う『げいび追分』です
嵯峨渓(さがけい)|宮城県
海の波によってつくられた唯一の峡谷
所在地:宮城県東松島市
湾名:太平洋
公園指定:県立自然公園松島
概略:奥松島・宮戸島の東南端に突き出た半島先端部のリアス式海岸
室浜から萱野崎まで2kmの海食崖
探勝方法:奥松島遊覧船の「嵯峨渓(外海コース)」で探勝が可能(所要1時間、荒波の場合は別コースに)
松島と異なり、屏風岩、象の鼻、「青の洞窟」などダイナミックな景観が展開し、絶景ポイントも多数
耶馬渓(やばけい)|大分県
本耶馬渓には有名な青の洞門が
所在地:大分県中津市
河川名:山国川
公園指定:耶馬日田英彦山国定公園、国の名勝
概略:猪牟田カルデラ(ししむたかるでら)の火山活動による凝灰岩や凝灰角礫岩、熔岩からなる台地の侵食で誕生した岩峰と渓谷
文政元年(1818年)に頼山陽が、「耶馬渓天下無」と漢詩に詠んだことが名の由来
探勝方法:本耶馬渓、深耶馬渓、裏耶馬渓、奥耶馬渓などに分かれ、青の洞門などは車や徒歩、レンタサイクルで探勝が可能
日本三大渓とは!? | |
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