南方熊楠顕彰館

南方熊楠顕彰館

和歌山県田辺市中屋敷町にある博物学者で、自然保護の先駆者でもある南方熊楠(みなかたくまぐす)を顕彰するミュージアムが南方熊楠顕彰館。南方熊楠の死後、遺族によって保全された邸宅や資料、遺品などが平成12年、田辺市に寄贈されたことを受け、平成18年に開館。

邸宅の隣接地に南方熊楠の膨大な資料と遺品を展示

南方熊楠の膨大な研究資料は、研究活動の拠点とした邸宅と土蔵内に収蔵され、南方熊楠は戦時下の昭和16年に没しましたが、その後も散逸することなく遺族が保管していました。
平成18年に、最後の遺族となる南方熊楠の最も身近で過ごした愛娘で長女・南方文枝(みなかたふみえ)が死去し、その遺志で建物を含めて田辺市に寄贈されたもの。

博物学、民俗学の分野における近代日本の先駆者的存在である南方熊楠。
土蔵に保管されていた蔵書・資料・標本のうち、一部は昭和40年、白浜町の南方熊楠記念館開館の際に持ち出され、さらに隠花植物を中心とした2万5000点の標本は、南方文枝が国立科学博物館植物研究部に移管。
熊楠手沢本、稿本、柳田國男来簡などの関係書簡、日記、採集用具など残された膨大な資料を南方熊楠顕彰館に展示しています。

建物に隣接して南方熊楠邸があり、4棟(主屋、書斎、土蔵、井戸屋形)が「旧南方家住宅」として国の登録有形文化財になっています。

風光明媚な白浜町の番所山公園にも南方熊楠記念館があり、南方熊楠の生涯を詳細に紹介しています。

熊楠が生態系保全に尽力した地が、国の名勝「南方曼陀羅の風景地」に

南方熊楠ゆかりの場所13ヶ所が「南方曼陀羅の風景地」として国の名勝に指定されています。
南方熊楠が、鎮守の森を守るため明治時代の神社合祀反対運動中に記した『南方二書』、「神社合祀に関する意見」で触れた場所など、日本における自然保護、生態系保全の原点ともいえる地、13ヶ所です。

田辺市】神島(かしま)、鬪雞神社(とうけいじんじゃ)、須佐神社、伊作田稲荷神社(いさいだいなりじんじゃ)、奇絶峡、龍神山、天神崎、継桜王子(つぎざくらおうじ)、高原熊野神社(たかはらくまのじんじゃ)
【上富田町】八上神社、田中神社
【白浜町】金刀比羅神社
【串本町】九龍島(くろしま)

南方熊楠顕彰館
名称 南方熊楠顕彰館/みなかたくまぐすけんしょうかん
所在地 和歌山県田辺市中屋敷町36
関連HP 南方熊楠顕彰館公式ホームページ
電車・バスで JR紀伊田辺駅から徒歩10分
ドライブで 阪和自動車道南紀田辺ICから約3km
駐車場 12台/1時間まで無料、以降有料
問い合わせ 南方熊楠顕彰館 TEL:0739-26-9909 /FAX:0739-26-9913
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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