宮城県亘理郡亘理町(わたりちょう)、JR常磐線の駅が亘理駅。明治30年11月10日、日本鉄道の駅として開業した歴史ある駅で、「町のシンボルでもある巨大なお城の駅舎」のある駅として、東北の駅百選にも選定されています。1日1本だけ特急「ひたち」が停車します。
天守風の建物1階には「亘理町立郷土資料館」が
「町のシンボルでもある巨大なお城の駅舎」が東北の駅百選の選定理由ですが、実際には駅舎そのものではなく、亘理駅東側にある「悠里館」が城郭風の建物。
平成6年に開館し、1階が「亘理町立郷土資料館」(9:00~16:30/常設展示は無料で観覧可能)、2階が図書館(10:00~19:00)となっていて、亘理町の文化発信基地となっているのです。
天守部分の5階展望ホールからは東は太平洋、西は蔵王山まで眺望できます。
亘理には、伊達成実(だてしげざね)が近世的な城郭に改修し、城下町を整備した亘理城(元和の一国一城令以降は亘理要害)があり、幕末まで亘理伊達氏が城主として一帯を支配していました。
明治元年(1868年)、戊辰戦争に敗北した仙台藩の降伏式は亘理で行なわれ、亘理伊達家の北海道移住により亘理要害としての役目を終えています。
城跡には明治12年、伊達成実を祭神として祀る亘理神社が創建され、今に至っています。
亘理要害の本丸には亘理伊達家の居館があったものの、近世的な天守はなかったので、「悠里館」はあくまで城下町をイメージしたシンボルタワーということに。
駅西駐輪場ではレンタサイクルの「ワチャリ」が用意され、亘理伊達家めぐりなどに利用できます。
ちなみに城郭風の駅舎としては南阿蘇鉄道高森線の阿蘇下田城駅がありますが、天守風の城郭となっているのは亘理駅だけです。
駅ビルがお城に! 異色の駅は常磐線に | |
名称 | 悠里館/ゆうりかん |
所在地 | 宮城県亘理郡亘理町西郷140 |
駐車場 | 施設利用者駐車場/無料 |
問い合わせ | 亘理町立郷土資料館 TEL:0223-34-8701 |
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