【冬の絶景】(12)秋田新幹線「雪原疾走」

秋田新幹線

日本国内の新幹線網のなかで、もっとも豪雪に悩まされているのが、秋田新幹線。なぜなら専用の高架ではなく、踏切のある在来線を走るミニ新幹線のため。秋田新幹線「こまち」を雪対策に余念のないJR東日本盛岡支社ですが、利用者や撮り鉄は、美しい雪原を疾走する「こまち」を体感できます。

雪原が吸音材となり、静寂の中を赤い新幹線が疾走する

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かつては盛岡駅構内で20人の作業員が台車の下に潜り込み、最大7分をかけて車体に付着する雪を手で取り除いていましたが、2019年度からは田沢湖線大釜駅(岩手県滝沢市)に60度の温水50tを30秒放射して溶かす装置を導入。
大釜駅はもともと秋田新幹線の停車駅ではありませんが、対向列車との待ち合わせなどの際に融雪作業を行なう仕組みです。

「車窓から眺める真っ白な冬景色も、秋田新幹線の醍醐味」だとPRし、冬の誘客にも積極的に降り組んでいます。
しかも雪原を走る際には、東京人などは得たことのない「静寂な時間」を感じられますが、実は「雪の吸音効果」で、音がしなくなるのです。
積雪が深くなるにつれ、音の吸収量は増大するので、深く積もった雪原は、まさに音のない空間となるのです。

撮り鉄にとっては、「真っ白な風景のなか、赤い新幹線が駆け抜ける」というのはまさにシャッターチャンス。

乗り鉄も、撮り鉄も絶景が楽しめるのが、冬場の秋田新幹線ということに。

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【冬の絶景】(12)秋田新幹線「雪原疾走」
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