林泉寺

山形県米沢市にある米沢藩上杉家の菩提寺である曹洞宗の寺が春日山林泉寺。上杉家の菩提寺として、もとは越後・春日山に建っていましたが、上杉家転封とともに林泉寺も会津、米沢へと移転。境内には上杉家家老のNHK大河ドラマ『天地人』の主人公、直江兼続（かねつぐ）とその妻・お船が眠る墓も仲良く並んで建っています。

内部は空洞、しかも銃眼付きという直江兼続の不思議な墓石

長尾景虎（のちの上杉謙信公）が上杉家を相続した際、上杉家の氏神である奈良の春日明神を勧請し、山号を春日山としたというまさに上杉家ゆかりの寺です。
現存する伽藍は、享保17年（1732年）の火災後の再建。

上杉家の墓所には、奥方・子女26基、支侯16基の墓があり、上杉景勝（うえすぎかげかつ＝豊臣政権の五大老）の母･仙洞院や正室･菊姫をはじめとする藩主の奥方や子女などの墓が点在しています。
直江兼続とお船の墓は、ほぼ同じ大きさで形は「万年塔」と呼ばれる不思議なものですが、これは直江兼続が考案したと伝わる独特の墓石。
有事には屋根をはずして砦とし、水害時には中が空洞となっている墓石に土を詰めると土嚢に早変わりする、という優れモノ。

直江兼続の転んでもタダでは起きない精神が見て取れる墓石になっているのです。
JR東日本のCM、『行くぜ、東北。』2017年秋の「米沢探訪」編では松岡茉優さんが訪れたメインスポットがこの林泉寺で、本尊の阿弥陀如来、観音菩薩と勢至菩薩の三尊立像を拝観しています。

なお、祝日を除く毎週水曜は拝観を休止しているのでご注意を。

春日山林泉寺

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