毎年2月15日〜2月16日18:00〜21:00、秋田県横手市で『かまくら』(横手の雪まつり)が行われます。冬に横手に行けばいつでも「かまくら」があると思ったら大間違い。実は「かまくら」は、水神様を祀る小正月の行事。直前の完成、終了翌日17日の取り壊しで、2月15日〜2月16日だけが見学のチャンスになっているのです。
みちのく五大雪まつりに数えられる横手市の雪まつり
青森県八戸市の「八戸えんぶり」、青森県弘前市の「弘前城雪燈籠まつり」、岩手県雫石町の「いわて雪まつり」、秋田県男鹿市の「なまはげ柴灯まつり」と並び、みちのく五大雪まつりに数えられる『かまくら』。
『かまくら』が行なわれる3日間の間は、市内中心部に100基ほどの「かまくら」が設置されますが、「かまくら」を造るのに専門家でも3人がかりで延べ2日はかかるという大作。
「かまくら」は本来、見るものでなく、内部に祀られた水神様に賽銭を上げ、家内安全、商売繁盛、五穀豊穣などを祈願するもので、400年ほど昔に始まったもの。
「かまくら」のなかからは、子供たちが「はいってたんせ(かまくらに入ってください)」、「おがんでたんせ(水神様をおがんでください)」などと声を掛け、甘酒や餅が振る舞われます。
「これほど美しいものを、私はかつて見たこともなければまた予期もしていなかった」(ブルーノ・タウト『日本の再発見』)という「かまくら」は、横手市役所本庁舎前道路公園、横手公園、羽黒町武家屋敷通り、二葉町かまくら通り(以上の4会場を巡回する巡回バスが運行されます)のほか、よこてイーストにぎわいひろば(駅前)、民家苑木戸五郎兵衛村などに設置されます。
横手では「おしず(清水)の神さん」と呼ばれる水神。
井戸が少なく、水不足に悩まされたという風土を背景に水神を祀るという風習が生まれたのです。
「正月12、3日頃になると、子どもたちは井戸のかたわらか路ばたに、高さ6、7尺、幅6尺くらいのかまど型の雪室をつくり、天上は板をならべ、ムシロなどをのせ、その上を雪で覆い、内部正面に方形の祭壇をつくって水神様をまつる。そして15日の夜は、祭壇に餅、みかん、甘酒などを供える。雪室の中には、ムシロを敷いて、隣近所の子供たちが集まり、甘酒を温め、餅を焼いて食べる。道行く人たちは餅や賽銭(さいせん)をあげ、子供たちは甘酒や神酒を振舞う。」(柳田国男、三木茂著『雪國の民俗』/昭和19年刊)
かまくら(横手の雪まつり)|横手市 | |
開催日時 | 2月15日〜2月16日18:00〜21:00 |
所在地 | 秋田県横手市中央町12 |
場所 | 横手市役所本庁舎前道路公園、横手公園、羽黒町武家屋敷通り、二葉町かまくら通り よこてイーストにぎわいひろば、民家苑木戸五郎兵衛村 |
関連HP | 横手観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR横手駅から徒歩10分 |
ドライブで | 秋田自動車道横手ICから約3.8km |
問い合わせ | 横手市観光協会 TEL:0182-33-7111 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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