草津白根山の火山活動が高まる可能性が! 湯釜見学も中止に 

湯釜

気象庁は2024年9月9日14:00、草津白根山に関する火山活動の状況を発表、噴火警戒レベル1は継続ですが、「白根山(湯釜付近)では、火山活動が高まる可能性があります。活火山であることに留意し、今後の火山活動の推移に注意してください」と発表しています。湯釜見学が解禁される予定でしたが、中止となっています。

9月25日から実施予定だった湯釜のガイド付き見学も中止に

湯釜

白根山(湯釜付近)では、2024年5月中旬まで、湯釜付近の地震活動は低調に経過していましたが、5月下旬以降、火山性地震がやや増加しています(火山性微動は、2020年12月以降観測されていません)。

水釜北東で実施している多成分火山ガス観測装置による観測では、6月頃から二酸化炭素と硫化水素の噴気の濃度比に上昇傾向があり、化学成分比に活発化を示す変化が認められるとのこと。

今回の発表は、地殻変動の状況をチェックする傾斜計による観測でも、6月頃から傾斜変動が認められ、湯釜付近の地下浅部の膨張が始まっている可能性があるという観測結果から(ただし全球測位衛星システム=GNSSの連続観測では火山活動によるとみられる変動は認められません)。

以上のような変化(地震や微動の発生、噴気など表面現象の変化、地殻変動の状況、火山ガスの状況)から気象庁は、白根山(湯釜付近)では、今後火山活動が高まる可能性があるとして、注意喚起を呼びかけています。

もちろん、そのまま収束する場合も考えられますが、湯釜火口から概ね500mの範囲では、ごく小規模な火山灰等の噴出の可能性があり、周辺のくぼ地や谷地形などでは高濃度の火山ガスが滞留することがあるので、志賀草津高原ルートを通行する際には留意しておきましょう。

2018年1月に突発的な噴火を起こした本白根山に関しては特段の変化はなく、静穏に経過しており、噴火の兆候は認められないとのこと(今後も本白根山火口付近では、突発的な噴出に注意する必要があります)。

ちなみに気象庁は、草津白根山では、火山性地震はその発生領域から、「湯釜付近」、「逢ノ峰付近」、「本白根山火口付近」に分けて観測。
本白根山の火山活動については、逢ノ峰付近と本白根山火口付近の地震活動に注目して監視しています。
いずれにしろ草津志賀高原ルートを走る際には、火山活動に十分留意して通行を。
なお、草津白根山火口湖(湯釜)を中心とした半径1km圏内の滞留が禁止されているため、白根山駐車場、白根レストハウス、湯釜登山道はすべて閉鎖されています。

なお、2024年9月25日の再開を予定し、9月と10月に計10日間予定していた湯釜のガイド付き見学について、草津町は今年度は中止し、来年度以降の実施に期待と発表しています。

草津白根山
草津白根山の火山活動が高まる可能性が! 湯釜見学も中止に 
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白根山湯釜

白根山湯釜

群馬県吾妻郡草津町、標高2160mの成層火山、白根山(草津白根山)。本白根山(2171m)と国道を隔てた北側に位置するのが白根山と呼ばれる山体で、シンボルの火口湖・湯釜があります。白根山は今も活発な火山活動を続けており、火山活動の活発の場合

 

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