熊野神社の御船祭り|安曇野市三郷

毎年8月最終土・日曜に安曇野市三郷で『熊野神社の御船祭り』が斎行されます。安曇野市三郷明盛の中萱地区にある熊野神社では、8月最後の週末に『例大祭』が斎行され、「御船」と呼ばれる船形の山車(だし)が曳ひかれます。実はこの熊野神社の「御船」、全長約13m、高さ9mで県下最大級!

お船の上では、人形が歴史物語を演じる!

熊野神社の祭りに出される山車は、昼の「御船」と夜の「屋台」。かつては上中萱と下中萱にお船と屋台がそれぞれ1台ずつあったといいますが、今では共同で御船1台と屋台1台を出しています。

御船の上には「木偶」(でく)と呼ばれる人形でよく知られている歴史物語の代表的なワンシーンが飾り付けられます。
御船は乾原(いぬいばら)の広場から熊野神社に向けて曳かれます。
この乾原、乾燥した原っぱということではなく、豊科高家(とよしなたきべ)の真々部(ままべ)氏の館跡から乾(いぬい=北西)にあることが地名の由来なんだとか。

「御船祭り」は安曇野開拓の歴史を今に伝える!?

この「御船祭り」は、安曇野を拓いたと伝えられる安曇氏のルーツを呼び起こす祭りといわれています。安曇族は、玄界灘などで活躍した海人族で、はるか安曇野の地に至り、この地を開拓したと伝えられています。
はるか昔の記憶を呼び覚ます行事がこの「御船祭り」というわけです。

ちなみに、愛知県の渥美半島のアツミは、安曇一族が上陸したことを残す地名ともいわれています。そうすると安曇一族はフォッサマグナに沿って北上したことになりますし、逆に当時は輸送の大半を占めていたであろう日本海ルートを辿ったとしても、糸魚川からやはりフォッサマグナ沿いに仁科三湖をへて、安曇野に至ったことになります。

熊野神社の御船祭り|安曇野市三郷
開催日 8月最終土・日曜
所在地 長野県安曇野市三郷明盛中萱
場所 熊野神社
関連HP 安曇野市公式ホームページ
電車・バスで JR大糸線一日市場駅からタクシーで5分、JR大糸線中萱駅から徒歩15分
ドライブで 長野自動車道安曇野ICから約5.5km
問い合わせ 安曇野市文化課 TEL:0263-71-2000
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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