弘法水(西条市)

弘法水(西条市)

愛媛県西条市、「うちぬき」(環境省の名水百選)と呼ばれる西条市の地下水の自噴井のひとつが弘法水。空海(弘法大師)が杖を使って湧出させたという伝説の井戸で、「うちぬき」は鉄棒を地面に打ち込むことが名の由来なので、伝説が史実とするならば、まさに「うちぬき」のルーツともいえる存在です。

「弘法大師の加持水」伝説の残る海底から湧出の水

弘法水(西条市)

自噴井のなかで、四国電力西条発電所に近い、もっとも海際に湧き出すのが、弘法水(家庭用の自噴井は西条平野に2000本ともいわれて、上水道のない家もあるほど)。

本陣川が海に注ぐ河口部に位置し、今では市街化されていますが、明治時代は木枠で水溜まりをつくり、干潮時に住民や通りかかった船乗りが給水する場所だったとか。
まさに浜にあった湧水池だったのです。
その後の港湾整備で失われていましたが、昭和54年、防波堤工事に伴う浚渫(しゅんせつ)で、偶然にも弘法水の石碑を発見。
そこで、場所の見当をつけてパイプを差し込んだところ、見事に水が湧き出したのだとか。
往時の水源が海底にあるので、現在では船の通行に支障がないよう、海底にパイプを差し込みポンプで汲み上げています(そのため自噴ではありません)。

城下町の面影を残す「陣屋跡のお堀」(旧西条藩陣屋跡)の「うちぬき」から徒歩で25分ほどかかります。

弘法水(西条市)
弘法水(西条市)
名称 弘法水(西条市)/こうぼうすい(さいじょうし)
所在地 愛媛県西条市北浜北
関連HP 西条市公式ホームページ
電車・バスで JR伊予西条駅から徒歩30分
ドライブで 松山自動車道いよ西条ICから約8km
駐車場 なし
問い合わせ 西条市環境衛生課 TEL:0897-52-1382
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
うちぬき広場

うちぬき広場

愛媛県西条市、西条市役所前にある湧水の広場が、うちぬき広場。西条市の「うちぬき水」は名水百選(昭和の名水百選)にも選ばれた石鎚山の伏流水。西条市内で地下にパイプを打ち込むと、この伏流水が吹き出すことで、「打ち抜き水」、「うちぬき」と呼ばれて

アクアトピア水系

アクアトピア水系

「水の都」と呼ばれる愛媛県西条市には石鎚山系の地下水がもたらす豊富な湧水がありますが、湧水のひとつである観音水の泉から西条藩陣屋跡の堀まで流れる全長2.4kmの小川をアクアトピア水系と称し、昭和61年から4年を費やしたアクアトピア事業により

 

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