愛知県岡崎市にある古刹が滝山寺(たきさんじ)で、隣接して3代将軍・徳川家光が建立した滝山東照宮があります。『滝山寺縁起』によれば、天武天皇の勅命で役小角(えんのおづぬ=役行者・えんのぎょうじゃ)が吉祥寺として創建。創建時に薬師如来像を祀ったため院号は今も薬樹王院となっています。
鎌倉時代には源頼朝と密接な関係が
保安年間(1120年~1123年) に比叡山の僧・仏泉上人永救が再興。
鎌倉時代の住職、式部僧都・寛伝(しきべそうづかんでん)は源頼朝(熱田神宮近くで生まれたています)の従兄弟(いとこ)で熱田大宮司家(あつただいぐうじけ=熱田神宮の長官・大宮司職を世襲した家)の出身。
熱田大宮司家は滝山寺の地元、三河国額田郡(ぬかたぐん=現在の岡崎市周辺)の出自で、寛伝の父・藤原範忠は、仁平元年(1151年)に滝山寺本堂を建立しています。
つまり熱田大宮司家と鎌倉幕府の庇護を受け(源頼朝の母・由良御前の実家が熱田大宮司家)、隆盛を誇ったのです。
ちなみに、源頼朝の従兄弟である寛伝は、滝山寺に入寺していた叔父・粟田口法眼長暹(由良御前の弟)を頼って僧になり、真言宗の大本山・仁和寺で修行し、源頼朝の強い推挙で日光山満願寺(現在の日光山輪王寺)の第19世座主となりますが、衆徒との関係が悪化して2ヶ月で三河に戻り、滝山寺に入っています(こうした背景には、熱田大宮司家、源頼朝の大きな影響力があったと推測できます)。
源頼朝の急逝を受け、源頼朝三回忌の正治3年(1201年)、寛伝は源頼朝追善のため仏師運慶・湛慶父子を招いて観音菩薩像を彫らせて法要を営んでいます。
『滝山寺縁起』には、像内に頼朝の鬚(あごひげ)と歯を納入と記されていますが、X線撮影で歯らしきものがあることが確認されています。
その観音菩薩像は国の重要文化財に指定、熱田大宮司家と源頼朝との関係を今に伝えています。
室町時代には藤原季範の子孫にあたる三河守護足利氏の保護を受け、足利家3代目当主・足利義氏(あしかがよしうじ=承久の乱後に三河国守護に就任)が本堂を再建しています。
南北朝時代には 足利尊氏の庇護を受け、現存する本堂などが再建されています。
戦国時代以降には徳川家の庇護を受けて繁栄、正保元年(1644年)、3代将軍・徳川家光が岡崎城鬼門守護を目的に境内に滝山東照宮を創建。
現存する本堂と三門(岡崎市で現存最古の建築物)は室町時代前期の建立で国の重要文化財。
鐘楼の鐘は、5代将軍・徳川綱吉の寄進。
明治の神仏分離で分けられた滝山東照宮の本殿、拝殿・幣殿、中門、鳥居、水屋は国の重要文化財に指定されています。
2月に行なわれる滝山寺『鬼まつり』は愛知県指定無形文化財です。
名称 | 滝山寺/たきさんじ |
所在地 | 愛知県岡崎市滝町山籠107 |
関連HP | 滝山寺公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄東岡崎駅からバスで瀧山寺下下車 |
ドライブで | 東名高速道路岡崎ICから約8km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | TEL:0564-46-2296 |
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