欧州・エアバス社が開発・製造、JALがボーイング777の後継機として導入したのがエアバスA350型機。JALとしては初となるロールス・ロイス製エンジン搭載機材ということでも話題となりましたが、注目は子どもたちにも人気の「タヌキ顔」。なぜコクピットの窓周辺が黒く塗られた「タヌキ顔」なのでしょう?
空飛ぶ「タヌキ」はJAL国内線で使用中!
JAL(日本航空)が2019年9月から国内線で運航しているエアバスA350-900型機。
総座席数は369席で、前方12席がファーストクラス、その後ろがクラスJ、中央から後部が普通座席という配置です。
国内線用のエアバスA350-900型機(国内線の大型機はA350に統一)、国際線に使われるA350-1000型と違いはあれど、コクピットの窓周辺が黒く塗られたた「タヌキ顔」なのは同じです。
エアバスA350型機は、エアバスの商用ジェット機の中で最新の技術を反映した機材で、静粛性の高い機内空間(乗客の快適性)、さらに胴体・主翼など広範囲に複合材を用い軽量化を実現しての燃料効率の良さ(地球環境にも優しい飛行機)が自慢です。
なぜコクピットの窓周辺が黒く塗られているのかといえば、「プロ野球選手がデーゲームの際に目の下を黒く塗っているのと同じ理由」(日本航空)とのことで、パイロットの眩しさ軽減、安全飛行の確保のため。
コクピット周辺の機体は光を浴びると反射し、反射光がコクピット内にも差し込みますが、それを軽減させるために黒く塗っているのです。
パイロットといえば「パイロットサングラス」が代名詞のようになっていますが、雲のない上空は眩しい空間にもなっており、少しでもコクピットに入る光を減らそうという工夫が、「タヌキ顔」だったということに。
過去の機材を振り返ると、国産旅客機のYS-11型機もコクピット下が黒く塗装されて反射を防いでいましたし、ロッキード初の大型ジェット旅客機L-1011「トライスター」も同様に塗られていました。
しかしいずれも帯状に塗装されていたのに対し、エアバスA350型機はコクピット周囲をグルリと黒く塗っているため、タヌキそっくりの風貌に。
JAL国内線に乗る際、あるいは飛行場に行く機会があったなら、ぜひじっくりと「タヌキ顔」の見学を。
エアバスA350型機はなぜ「タヌキ顔」!? | |
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