十和田神社

十和田湖観光の中心地、休屋の駐車場から「開運の小径」をたどると東北屈指のパワースポット、十和田神社。十和田神社は、大同2年（807年）、坂上田村麻呂が創建したと伝わる古社。現在では日本武尊が祀られていますが明治維新以前の神仏混淆時代には、水神信仰の十和田山青龍大権現だったと推測できます。

境内には熊野権現も祀られている

熊野で修行した南祖坊がその霊験により十和田湖に棲む大蛇を退治し、南祖坊を青龍権現として崇め祀ったという伝説もあり、境内社に熊野神社が鎮座しています。

社殿背後の鉄梯子をつたって湖面に降りたところには「占場」があり、宮司が神前に供えて祈念をこらした「おより紙」を湖に投げ入れると、願いが叶うときには水底に引き込まれるように沈み、叶わないときには重いものでも浮いたまま波にさらわれ沖へ流されると伝えられています。

かつては多くの占い師、恐山のイタコたちがその霊力を高めるために訪れていました。

現在、「占場」への道はあまりに危険にのため、立入禁止になっています。
乙女の像の前に広がる御前ヶ浜に投げ入れるか、遊覧船やボート、RIBツアーなどで到達するしかありません。

ちなみに十和田という地名はアイヌ語のト・ワタラ（to-watara＝湖・海中の岩）に由来するという説もありますが、定かでありません。
津軽半島の津軽海峡に面した地域、陸奥湾に面した夏泊半島の先端、津軽海峡に面した下北半島には江戸時代までアイヌのコタン（集落）があったことがわかっています。

十和田には中世、本州アイヌと呼ばれる人々が居住していたのかもしれません。

泊まって納得！十和田湖周辺取材班おすすめの宿は!?

十和田湖の良さは、カルデラ湖で、国立公園らしい優雅な雰囲気が残されていること。
つまりは芝生の園地が広がったり、のんびるするのに最適な地ということ。
下世話な観光地によくある猥雑（わいざつ）な看板も、客引き見当たりません。
そんな十和田湖でのんびりできるのは、やはりハードばかりでなく、宿のソフト面の充実にも目をむけたいところ。
取材班のイチオシは、「十和田プリンスホテル」と「十和田ホテル」。
ともに連泊、滞在にも最適です。

十和田プリンスホテル

全国でリゾートホテルを展開するプリンスホテル。
十和田湖の休屋から少し離れた湖畔の一等地に十和田プリンスホテルは建っています。
キャッチフレーズは「湖畔のオーベルジュ」。
季節とプランを上手に選べば2食付きで1万2000円以下も！
温泉露天風呂もあるので連泊や滞在もおすすめです。

十和田ホテル

昭和15年の東京オリンピック（幻のオリンピックです）を前に、日本を訪れる外国人観光客のための宿として、政府の要請で建てられたのが十和田ホテル。
秋田・青森・岩手の三県から宮大工80名を集めて技術を競わせ、秋田杉の巨木をふんだんに使った3階建ての建物には圧倒されます。
別館の洋室利用なら、和室よりもエコノミーに泊まることが可能。
夕食は和洋折衷料理。
温泉ではありませんが、展望露天風呂も自慢のひとつ。
ちなみに、国の登録有形文化財、近代化産業遺産に認定！