青森県青森市の青森港に係留保存される青函連絡船「八甲田丸」。「八甲田丸」の船尾側にあるのが、青函連絡船青森桟橋可動橋跡。青函連絡船は、船尾から貨車など鉄道車両をそのまま積載することができましたが、そのための可動橋が現存。
青函連絡船に鉄道車両を積載するための可動橋
青函連絡船「八甲田丸」がメモリアルシップとして係留保存される青森桟橋は、第一桟橋(132m)、第二桟橋(265m)、第三桟橋(159m)の3つの桟橋からなり、青函連絡船が3隻同時に入港できる桟橋でした。
「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」があるのは、第二桟橋。
可動橋には3線分のレールが敷かれ、短時間に車両甲板(車両甲板船尾端を起点とした船内軌道が3線敷設)へと50両前後の貨車を運び入れることができました。
鉄道連絡船として明治41年、イギリスで建造した最新鋭の蒸気タービン船「比羅夫丸」型2隻(「比羅夫丸」、「田村丸」)を投入して就航した青函連絡船は、大正14年、日本初となる大型車載客船「翔鳳丸」(しょうほうまる)型4隻(「翔鳳丸」、「飛鸞丸」、「津軽丸」、「松前丸」)による鉄道車両航送を開始。
現存する可動橋(正式名は青森第二岸可動橋)は、大正14年の車両積載時に建築され、昭和27年8月に横川橋梁によって改築されたもの。
潮の干満で水位が異なり、さらに並で上下左右に揺れる船に貨車などを積み込むことに対応する橋です。
陸側には端桁と呼ばれる6mの橋があり、まずここで上下運動に対応、さらに主鉄塔に吊り下がる25mの主桁のワイヤーで最大1.5mの干満差を調整、最後にワイヤーで吊るされる船側の補助桁(6m)で最終的な微調整が行なわれ(船体の傾斜および動揺に対応して可動)、
青函連絡船青森桟橋可動橋跡は、「青函連絡船および可動橋」として、日本機械学会の機械遺産にも認定されています。
青函連絡船青森桟橋可動橋跡 | |
名称 | 青函連絡船青森桟橋可動橋跡/せいかんれんらくせんあおもりさんばしかどうきょうあと |
所在地 | 青森県青森市柳川1-4-2 |
関連HP | 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸公式ホームページ |
電車・バスで | JR青森駅から徒歩5分 |
ドライブで | 東北自動車道青森中央ICから約5.7km |
駐車場 | 20台/無料 |
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