私鉄の走る鉄道橋梁で日本最長は、関西国際空港連絡橋で、全長3750mですが、南海電気鉄道空港線とJR関西空港線の共用なので、単独橋梁ではありません。単独(私鉄専用)としては、東京メトロ東西線の荒川中川橋梁(東京都江東区〜江戸川区)で、全長1236mあります。
昭和53年には春一番の竜巻で東西線が脱線する事故も
昭和44年3月29日、東西線東陽町〜西船橋間の全線開業時に開通した橋で、東西線南砂町駅〜西葛西駅間に位置しています。
荒川と中川をまたぐため、長大な橋梁が必要になったわけで、建設時には日本最長のワーレントラス式鉄道橋(三角形状に鉄骨を編んだ橋)でした(現在は関西国際空港連絡橋がトップ)。
荒川中川橋梁は、中間に荒川と中川を隔てる荒川中洲がありますが、その南端が荒川河口で、その先が海ということに。
現在は埋め立てが進んでかなり海が遠くなってしまいましたが、東西線の開業時には海を間近に感じることができました。
昭和53年2月28日にはこの荒川中川橋梁上で春一番に伴う竜巻を受け、通過中の中野行き快速列車(5000系10両編成)の後部3両が脱線(うち2両は転覆)するという営団地下鉄東西線列車横転事故が発生しましたが、車両がワーレントラス橋にとどまったため(トラスの三角形が車両を支えたため)、転落事故という大惨事にはなりませんでした。
東京メトロでは地上区間で風速が30m/s以上の場合、運転を見合わせますが、東西線に限っては、この荒川河口部に「国内最長の私鉄橋梁」があるため、風速25m/s以上で運転を取りやめにしています(東西線は江戸川橋梁と荒川橋梁の風速計で風速をチェックしています)。
「風に弱い東西線」というイメージがあるのもこの脱線事故の反省で、安全性を保つため運転規制がかかるからです。
私鉄専用の鉄道橋で国内最長は、東京都に! | |
所在地 | 東京都江東区東砂〜江戸川区清新町 |
場所 | 京メトロ東西線荒川中川橋梁 |
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