千葉県長南町の長福寿寺は、延暦17年(798年)桓武天皇の勅願により伝教大師(でんぎょうだいし)が創建した古刹。そんな古刹に関東随一といわれる「房総紅花」5万本が、6月になると見事に咲き誇ります。『紅花フェスティバル』も開催。山形の紅花も、実はこの房総がルーツなんだとか。
東国一の天台宗の名刹に紅花が咲き誇る
長福寿寺の正式な寺号は、
「三途(さんず)河頭(がとう)極楽(ごくらく)東門(とうもん)蓮華(れんげ)台上(だいじょう)阿弥陀坊(あみだぼう)大平埜山(たいへいやさん)本実(ほんじつ)成院(じょういん)長福寿寺(ちょうふくじゅじ)」。
もちろん、これは、日本一長い寺号で、ご住職が覚えきれるのか心配するほどの長さ(しっかりと覚えておられました)。
また、関東における学問所として房総内外の僧呂の教育を行ない中世においては、西に比叡山(ひえいざん)、東に三途台(さんずだい)ありと称せられた天台宗の名刹です。
「日本に三ヶ所の竪義有り。叡山(=比叡山)の竪義(=僧侶の学問所)は三塔、海道(=東海道)の竪義は柏原(柏原成菩提院)、坂東の竪義は長福寿寺なり。」(『檀那門跡相承資並恵心流相承次第』)
織田信長の比叡山焼き討ち後、比叡山の再興は、長福寿寺から送られた支援の木材が重要な役割を果たしました。
山形の紅花もルーツは房総!?
往時には末寺308ヶ寺を有したという名刹・長福寿寺で、「千年にもおよぶ歴史ロマンの花」といわれる紅花が満開となります。
期間中は、紅花の切花をはじめ、ここでしか食べることができない紅花アイス・紅花クッキー・紅花そば・紅花紅茶などを販売。
ちなみに、なぜ、房総で紅花かといえば、
「菅原道真の子・滋殖が現在の長南町三途台(当時は河原郷三途台)に移り住み長南次郎と名のりました。その時持参し、後に房総の特産品となったのが紅花なのです」(長福寿寺)とのこと。
山形の紅花も実はこの房総がルーツだったのだとか。
長福寿寺 紅花 | |
見頃 | 6月 |
所在地 | 長生郡長南町長南969-1 |
場所 | 長福寿寺 |
関連HP | 長福寿寺公式ホームページ |
電車・バスで | 外房線茂原駅から長南営業所行・牛久行・鶴舞行バスで愛宕町下車、徒歩3分 |
ドライブで | 圏央道茂原長南ICから約2km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 長福寿寺 TEL:0475-46-1837 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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