愛知県清須市、名鉄名古屋本線・西枇杷島駅(にしびわじまえき)の東側にあるのが、鉄道ファンの聖地「枇杷島の三角地帯」。デルタ線、三角線とも呼ばれる鉄道の地理的な形状で、3路線の線路が三角形(デルタΔ型)を形成する場所で、かつ三角形の内部に立ち入りができないことが聖地たるゆえんです。
名鉄名古屋本線・犬山線の車窓から見学する「聖地」
名古屋市と清須市の境を流れる庄内川。
名鉄名古屋駅・東枇杷島駅方面からの名鉄は、庄内川橋梁を渡った先で、西枇杷島駅への名古屋本線、下小田井駅(しもおたいえき)への犬山線が分岐します。
橋を渡ると左にカーブを描く名古屋本線、右にカーブする犬山線で、名古屋本線と犬山線を結ぶ連絡線が加わって、デルタ線、三角線となり、「枇杷島の三角地帯」を形成しているのです。
かつては名古屋本線と犬山線の分岐点に特急も停車した枇杷島橋駅(びわじまばしえき)がありましたが、昭和24年8月1日に廃止され、代替として西枇杷島駅の旅客営業を再開、枇杷島橋駅跡は枇杷島分岐点となったのです。
ちなみに、名鉄の運賃計算は、名古屋本線(当分岐点以西の一宮方面)と犬山線とを跨いで乗車する場合には、この分岐点で距離計算をしています(実際の乗り換えは東枇杷島駅、栄生駅、名鉄名古屋駅)。
令和6年2月23日には、名古屋鉄道×名鉄観光サービスの共同企画『名鉄「1200系」貸切列車で行く 枇杷島分岐乗車体験の旅』が実施され、通常一般公開していない「聖地」と呼ばれる西枇杷島駅構内の三角地帯で降車することができたため、「枇杷島の三角地帯」は再注目されています。
こうしたデルタ線(三角線)は、伊勢中川駅「中川デルタ」(三重県松阪市/近鉄名古屋線・大阪線・中川短絡線)、西浦和駅・別所信号所(埼玉県さいたま市/武蔵野線・大宮支線・西浦和支線)、新松戸駅(千葉県松戸市/常磐線・武蔵野線の北小金支線・馬橋支線)、二俣新町駅(千葉県市川市/京葉線・二俣支線・高谷支線)、西船橋駅・市川塩浜駅・南船橋駅「FUNABASHIデルタ」など、全国各地にありますが、名鉄の場合は三角形の中が普段は立ち入ることができず、車窓から眺めるだけのエリアのため、鉄道ファンの聖地となっているのです。
鉄道ファンの聖地「枇杷島の三角地帯」とは!? | |
所在地 | 愛知県清須市西枇杷島町橋詰 |
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