平砂浦

平砂浦

千葉県館山市、南房総の海岸沿い、洲崎〜野島崎の約17kmを結ぶ「房総フラワーライン」。冬でも温かなその道沿いに続く、約6kmの砂浜が平砂浦(へいさうら)。日本の道100選の「房総フラワーライン」に沿った砂丘の海岸で、「日本の白砂青松100選」選定の松林、内陸には平砂浦サンドスキー場があります。

房総フラワーライン沿いに続く砂丘地帯

平砂浦

潮の関係で遊泳禁止地区となっていますが、穏やかな波うち際を歩くだけでも楽しい綺麗な海岸。
千倉海岸同様に、浜堤列が山側から海に向かって徐々に高度を下げながら連続する地形と推測できますが、砂丘砂に覆われ、段丘や浜堤は明瞭ではありません。

さらに平砂浦の砂丘地帯が誕生したのは地震(房総半島沖合の相模トラフのプレート境界でくり返し発生する大地震)による隆起で。
関東大震災でも隆起していますが(館山市布良で2m隆起)、元禄16年(1703年)の元禄地震(平砂浦の東・相浜では5mほど隆起したと推定されています)と安政2年(1855年)の安政江戸地震という2つの大地震による隆起で、巨大な砂丘地帯が誕生したのです。

その後、その陸側にある農地は風で飛ばされる砂によって大きな被害を受けてきました。
200年近くに渡る砂との戦いに終止符が打たれたのは、防砂を目的とした松林の植林が昭和24年から10年の歳月をかけて行なわれたから。
今では「日本の白砂青松100選」に選定される美しい松林と成長しています。

春のハマヒルガオ、イワタイゲキ、キケマン、コウボウシバ、コマツヨイグサ、ハマウツボ、ツルナ、ハマエンドウ、ハマニガナ、ハマボウフウ、ミヤコグサ、夏のイワダレソウ、スカシユリ、ハマグルマ、ハマユウ、ハマナデシコ、秋はイソギクなど、海浜植物の宝庫にもなっています。

平砂浦の砂は、玄武岩や貝殻、頁岩が主で、石英・珪岩・長石が混じったもの。
磯の砂の特徴を有している点にも特徴があります。

並走してサイクリングロードや、松林に散策路も整備されており、12月中旬になると潮風とともに野生のスイセンの香りが漂います。
ベストシーズンは菜の花が咲き誇る1月から4月にかけて。

ちなみに、館山カントリークラブの裏手には、天然のサンドスキー場である平砂浦サンドスキー場があります(駐車場から山を越えて徒歩15分、夏場は砂が熱いので注意が必要)。
「SURFCOオーシャンサイド」でサンドボードのレンタルを実施(事前の予約を)。

平砂浦
名称 平砂浦/へいさうら
所在地 千葉県館山市藤原
関連HP 館山観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR館山駅からJRバスフラワーライン経由安房白浜行き32分、平砂浦海岸下車、すぐ
ドライブで 富津館山道路富浦ICから約15.7km
駐車場 道の駅南房パラダイス駐車場(144台/無料)を利用
問い合わせ 館山市観光みなと課 TEL:0470-22-3346
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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