高良大社(こうらたいしゃ)は、筑後国の一之宮で、福岡県久留米市の霊山・高良山(こうらさん/標高312m)の山上に鎮座し、山頂に高良山奥ノ院(奥宮)、中腹に高良大社が建っています。さらに山腹には古代の山城、高良山神籠石(こうらさんこうごいし)もあり、一帯は霊域であるとともに古くからの要衝だったことがわかります。
山上の社殿から久留米市街を一望に
祭神は高良玉垂命(こうらたまたれのみこと)、八幡大神(はちまんおおかみ)、住吉大神(すみよしおおかみ)。
筑後国(ちくごのくに)の国府は、現在の久留米市にあったことが発掘調査で判明しています。
古くから筑後国の国魂(くにたま)として、生活全般の守護と、芸能・延命長寿・厄除けの神様として厚く信仰されてきました。
明治の神仏分離、廃仏毀釈以前は、高良山高隆寺(英彦山、阿蘇山と並ぶ天台宗の大寺)と高良山玉垂宮。
古代・中世では、高良山は、神杜というよりも、神宮寺(高隆寺)が隆盛していました。
久留米藩は新政府軍側だったためもあり、廃仏毀釈を断行、明治4年6月に、高良玉垂宮は高良神社と改称、高良山高隆寺は廃寺になっています(法灯を伝えるのは高良山蓮台院御井寺)。
久留米大学駅前に鎮座する境外末社の味水御井神社(うましみずみいじんじゃ)は、筑後国の国司が国内の神社参拝を省力化するために創建した筑後国総社。
往時には現在の駅も味水御井神社の境内だったとか。
現存する権現造りの本殿・弊殿・拝殿は、久留米藩3代藩主・有馬頼利(ありまよりとし)の寄進で、万治3年(1660年)に本殿が、寛文元年(1661年)に幣殿・拝殿が竣工。
神社建築としては、九州最大の大きさを誇り、国の重要文化財に指定されています。
山麓の石造大鳥居は明暦元年(1655年)、久留米藩2代藩主・有馬忠頼(ありまただより)の寄進でやはり国の重要文化財。
村ごとに神剣を奉載して悪霊を払う「お杖さん」の信仰、6月の『川渡祭(へこかき祭り)』に厄除けや延命長寿の霊験のあらたかさを知ることができます。
山上に位置建っていますが社殿近くまで自動車道が通じており、高良会館裏手には展望台も用意されています。
久留米一美しい夜景スポットとして夜景観賞に訪れる人が多いのですが、夜景鑑賞には懐中電灯の持参が必要。
高良大社 | |
名称 | 高良大社/こうらたいしゃ |
所在地 | 福岡県久留米市御井町1 |
関連HP | 高良大社公式ホームページ |
電車・バスで | JR久留大学前駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 九州自動車道久留米ICから約5.2km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 高良大社 TEL:0942-43-4893/ FAX:0942-43-4936 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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