福岡県福岡市東区、福岡市街北東、筥崎宮(はこざきぐう)に隣接して建つ高野山真言宗の寺、恵光院(えこういん)。寛永年間(1624年~1644年)、福岡藩2代藩主・黒田忠之(くろだただゆき)が筥崎宮の神宮寺、五智輪院弥勒寺の座主・正範を開山に創建。本尊は薬師如来。
もともとは筥崎宮の社坊で、神宮寺だった弥勒寺座主の墓所
筥崎宮は天正14年(1586年)〜同天正15年(1587年)の九州平定後、博多復興のため豊臣秀吉が拠点とし、「博多(太閤)町割」を計画した場所。
この時、秀吉は千利休(せんおりきゅう)も帯同していましたが、その千利休が天正15年(1587年)に筥崎茶会を催した場所とされるのが、慈眼院、現在の恵光院境内の燈籠堂。
恵光院も筥崎宮の社坊のひとつで、明治初年の神仏分離により、各社坊にあった数多くの仏像・仏画などの宝物も恵光院に移されています(神仏習合時代の筥崎宮の社坊で現存するのは恵光院と勝楽寺のみ)。
筥崎宮の神宮寺だった五智輪院弥勒寺の本尊・弥勒如来も恵光院に遷され、神仏習合の時代における筥崎宮社坊の歴史を知る上で貴重なものとなっています。
恵光院はもともと一山の菩提寺で、歴代の座主(明治の廃仏毀釈で還俗)の墓所が境内にあったため、廃仏毀釈の嵐の中で、廃絶を免れたのです。
燈籠堂(とうろうどう)が慈眼院時代の建物で、明治3年に恵光院境内に移築。
築造は平安末期とも鎌倉初期ともいわれる歴史あるもので、江戸時代中期に修築。
堂の前には樹齢150年といわれる菩提樹の花が5月末〜6月中旬にかけて開花。
例年6月第2日曜には、『菩提樹祭』も行なわれています。
九州二十四地蔵霊場の二十一番札所でもあり、延命地蔵が本尊。
恵光院 | |
名称 | 恵光院/えこういん |
所在地 | 福岡県福岡市東区馬出5-36-35 |
関連HP | 福岡市公式ホームページ |
電車・バスで | 福岡市営地下鉄箱崎宮前駅から徒歩2分、または、JR箱崎駅から徒歩15分 |
ドライブで | 福岡都市高速東浜ランプから約1.5km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 恵光院 TEL:092-651-5133/FAX:092-651-5141 |
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