岐阜県中津川市と長野県木曽郡南木曽町との境にある標高790mの峠が馬籠峠(まごめとうげ)。中山道(なかせんどう)の馬籠宿(まごめじゅく/中津川市)と妻籠宿(つまごしゅく/南木曽町)の間の峠ですが、もともとはともに信州(長野県)で、木曽路南部の難所とされた峠です。
かつての中山道の難所の一つ
馬籠峠があまりに険しく、馬を引いては峠越えができなかったため、旅人が宿場に馬を預けて旅を続けたことから、馬籠宿(まごめじゅく)、馬籠峠の名が付いたと伝えられています。
現在、峠越えの旧道(中山道)はハイキングコースとして整備されるほか、岐阜県道・長野県道7号(中津川南木曽線)が峠を越えています。
馬籠峠の頂上からは、中央アルプスの最南端で美濃の最高峰、恵那山(2191m)を眺望。
峠には「白雲や青葉若葉の三十里」(『かけはしの記』より)の正岡子規の句碑も立っています。
馬籠宿から馬籠峠を経て妻籠宿に至る約8.5km、所要約2時間の旧中山道は、信濃路自然歩道として整備され、ハイキングにも絶好。
峠道は旧中山道と岐阜県道・長野県道7号(中津川南木曽線)が並走し、妻籠宿へと下る途中には男滝・女滝(雄滝・雌滝)もあります。
歌川広重・渓斎英泉の『木曽海道六拾九次之内 馬籠驛』には「峠ヨリ遠望之圖」として滝が描かれています(実際には峠と滝は離れています)。
中山道では上信国境の碓氷峠にも熊野神社が鎮座していますが、馬籠峠の馬籠宿寄りにも熊野神社(境内社に御嶽神社)があります。
また妻籠側に下った一石栃(いちこくとち)には木曽檜を主体とした木材・木工品の出荷を取締る白木改(しらきあらため)番所の跡もありますが、藩政時代には木曽は尾張藩の領有で木材(尾州檜)の出荷は厳しく制限されていた点にも注目を。
馬籠峠 | |
名称 | 馬籠峠/まごめとうげ |
所在地 | 岐阜県中津川市馬籠・長野県木曽郡南木曽町 |
電車・バスで | JR南木曽駅からおんたけ交通バス馬籠行きで23分、馬籠峠下車 |
ドライブで | 中央自動車道中津川ICから約15km |
駐車場 | 5台/無料 |
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