飛騨国分尼寺跡

飛騨国分尼寺跡

岐阜県高山市岡本町2丁目、辻ヶ森三社(つじがもりさんしゃ)の境内にあるのが飛騨国分尼寺跡。飛騨には、古代寺院が14ヶ寺もありますが、聖武天皇の詔で飛騨国に建立された国分尼寺(こくぶんにじ)、正式名・法華滅罪之寺(ほっけめつざいのてら)の跡です。

辻ヶ森三社の建つ地は、飛騨国分尼寺の境内だった

白鳳時代(はくほうじだい)をルーツにする寺は、国府、古川盆地に多いが、奈良時代になると国分寺、国分尼寺が高山に建立され、国府が高山盆地に移ったことが推測されています。

昭和63年5月、辻ヶ森三社の社殿改築を機に、高山市教育委員会が発掘調査を行なったところ国分尼寺金堂跡と講堂跡を発見。
国分尼寺の遺構が特定された貴重な例となったのです。

飛騨国分寺に残る聖観世音菩薩は、もともと国分尼寺の本尊だったと推測されています。
飛騨国では古代、庸、調といった税を免じられた代わりに都へ行き、宮殿や門、寺院の建造という労役が割り当てられていました。
ちまり、古代からすでに飛騨の匠の技は有名だったのです。

飛騨国の国分寺、国分尼寺の場所は特定されていますが、高山盆地に置かれた国府の場所は今だ解明されていません。

ちなみに辻ヶ森三社は暦応2年(1339年)頃、国分尼寺跡に白山神社を祀ったのがルーツの古社。
明治30年に日枝神社、熊野神社を合祀し、三社となったもの。
狛犬は犬ではなく猪(いのしし)です。

飛騨国分尼寺跡
名称 飛騨国分尼寺跡/ひだこくぶにじあと
所在地 岐阜県高山市岡本町2-128
関連HP 高山市公式ホームページ
電車・バスで JR高山駅から徒歩10分
ドライブで 高山清見道路(中部縦貫自動車道)高山西ICから約9.5km。または、長野自動車道松本ICから約80km
駐車場 高山駅西駐車場(236台/有料)
問い合わせ 高山市教育委員会事務局文化財課 TEL:0577-35-3156/FAX:0577-35-3172
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
飛騨国分寺

飛騨国分寺

岐阜県高山市にある高野山真言宗の古刹、飛騨国分寺(ひだこくぶんじ)。天平18年(746年)、聖武天皇の勅願で全国に創建された国分寺の後継寺院。創建時の堂宇は弘仁10年(819年)の火災で焼失していますが、創建時の七重塔の巨大な礎石(心礎)が

 

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