群馬県前橋市、前橋公園の芝生広場に設置されるのが、「楫取素彦と松陰の短刀」銅像。平成27年の NHK大河ドラマ『花燃ゆ』の放映を契機に、楫取素彦(かとりもとひこ)と吉田松陰(よしだしょういん)にまつわる銅像設置の気運が高まり、平成28年8月21日に除幕された銅像です。
日米生糸貿易の創始者たちを顕彰して建立された像
長州藩士・楫取素彦は、吉田松陰の次妹・寿と結婚、寿と死別した後、明治16年、久坂玄瑞の未亡人で吉田松蔭の末妹の美和子(文)と再婚。
明治7年に熊谷県権令(熊谷県=上野国のほぼ全域を管轄、旧川越藩の関係から入間県も併合)、明治9年の熊谷県が群馬県(武蔵国を埼玉県に併合し、栃木県から山田郡・新田郡・邑楽郡を編入)となると、群馬県の初代県令に就任しています。
生糸商・下村善太郎らの運動もあって、群馬県庁の前橋移転も行ない、旧高崎藩士などから反発を受けています。
明治17年に元老院議官に転任するまで、群馬県の近代化に尽力。
平成24年8月14日には、前橋公園内に、初代群馬県令没後100年記念顕彰碑「足跡」が建立され、
平成28年8月21日に除幕された「楫取素彦と松陰の短刀」銅像は、2番めのもの。
「楫取素彦と松陰の短刀」銅像は、楫取素彦、妻寿子、日米生糸貿易の創始者(外国人居留地外商を経由せずに日本人として初めて、生糸の直輸出を実現)で、現在の桐生出身の新井領一郎(あらいりょういちろう)と星野長太郎(ほしのちょうたろう=新井領一郎の実兄)の4人の像で、群馬から生糸の直輸出を目指して渡米する新井領一郎に、楫取の妻・寿が、兄・吉田松陰形見の短刀を託すシーンを再現しています。
銅像は、前橋市在住の彫刻家・三谷慎(みたにしん)の制作。
地元前橋でも「萩原朔太郎像」(前橋文学館)、「水の精」(前橋市水道局)などを制作しています。
画像協力/前橋観光コンベンション協会
「楫取素彦と松陰の短刀」銅像 | |
名称 | 「楫取素彦と松陰の短刀」銅像/「かとりもとひことしょういんのたんとう」どうぞう |
所在地 | 群馬県前橋市大手町3丁目地内 |
関連HP | 前橋市公式ホームページ |
電車・バスで | JR前橋駅から群馬中央バス新前橋駅西口行きで10分、遊園地坂下下車、徒歩5分 |
ドライブで | 関越自動車道前橋ICから約4km |
駐車場 | 225台/無料、群馬県庁県民駐車場(778台/2時間まで無料、以降有料)も利用可能 |
問い合わせ | 前橋市公園管理事務所 TEL:027-225-2116 |
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