東北・上越・北陸新幹線の東京駅〜上野駅間は、乗車券は170円ですが特急料金は自由席でも880円かかります。これに対して乗車券200円、特急券130円のが、博多南線。博多駅〜博多南駅を結ぶ8.5km、所要8分の線で、うち8.2kmは九州新幹線と併用しています。
ハローキティ新幹線が入線することも!
この博多南線、ルーツは昭和50年3月10日に開通した車両基地(博多総合車両所)への回送線。
車両基地のある春日市、那珂川市が福岡市のベッドタウン化しつつあったことから、旅客輸送を望む声が高まりますが、JRの分割民営化の際の取り決めに、九州島内の営業路線はJR九州が担うというものがあり、山陽新幹線の車両基地への線路は、JR西日本が保有するため、大きなネックとなりました。
車両基地近くに新設する博多南駅をJR九州管轄の駅とし、博多駅〜博多南駅間を高規格の新幹線でありながら在来線の扱いにすることで、折衷案的に誕生したのが博多南線です。
在来線の扱いですが、後に開業した九州新幹線も併用しているので、実質的に新幹線と変わりありません。
最高速度は九州新幹線とともに120km/hで、新幹線車両を使うということで特急の扱い(特急券130円が必要)。
JRの時刻表にも特急博多行きと表示されています。
在来線の扱いですが、新幹線特例法の適用を受け、「新幹線電気車」の免許がない運転士は運転できません。
博多駅では通常の新幹線と同じ13番線、14番線、15番線、16番線から発車するため、乗り間違えないようにという放送が流れています。
JR西日本の新幹線車両が走るので、ハローキティ新幹線が入線することもあります。
「こだま」として新大阪駅〜博多駅に運用された後、博多南線で博多南駅を経由し、車両基地へと向かうのです。
博多南線では普通車は全車自由席の扱いのため、ハローキティ新幹線に使われる座席のグレードが高い500系の指定席号車も博多南線では自由席の扱いです。
グリーン車の利用の場合は別途グリーン券が必要になります。
注意したいのは「青春18きっぷ」などの企画きっぷ(特急券を別途購入しても利用不可)や、「こどもぼうけんきっぷ」などのフリーきっぷでは利用できない点。
同様に在来線の扱いの新幹線には、JR東日本の越後湯沢駅〜ガーラ湯沢駅があり、上越線の支線の扱い。
スキーシーズンにのみ新幹線がガーラ湯沢駅まで乗り入れています。
乗車券200円、特急券130円で乗車できる新幹線がある! | |
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