世界初! 工事時間は2時間、3Dプリンターで制作した駅舎が誕生!

初島駅

和歌山県有田市のJR紀勢本線(きのくに線)・初島駅(はつしまえき)。1944年に竣工した旧駅舎が老朽化したため2025年3月26日(水)に新駅舎が完成しましたが、なんと3Dプリンターで制作した駅舎で、設置に要した工事時間はわずかに2時間(内装工事などは含みません)でした。

クレーンを使って設置だけなら2時間で完了

初島駅の新駅舎は、3Dプリンター住宅を手掛けるセレンディクス(兵庫県西宮市)の製造したもので、終電から始発の間の2時間で建築物の骨格部分の工事を完了しました。
JR西日本によれば、「同じ規模の駅舎を施工すると2ヶ月ほど必要」とのことで、工期は大幅に短縮しています。

通常の3Dプリンター住宅を、駅舎向けに券売機や改札機が置ける設計にアレンジ。
3Dプリンターでモルタルの型枠を出力、その型枠に鉄筋とコンクリートを組み込んだ仕様で、鉄筋コンクリート構造の飾り壁(2.5t)、屋根(6t)など4つの部材が完成。
ひとつのパーツの出力に要する時間は1日ほどで(3Dプリンター出力後30秒で硬化)、パーツが完成するまでは1週間ほどだったとか。

クレーン操縦者を含めて6人で高さ2.6m、幅6.3m、奥行2.1mの駅舎を完成させました。
壁面には有田市の名産「みかん」、「たちうお」をイメージした装飾が施されています。

鉄筋コンクリート造と比べ、工期が大幅に短縮され、コストも半分程度になることから、今後は、3Dプリンター住宅がローカル線の無人駅の建て替えの主流になるのかもしれません。

JR初島駅の新駅舎は、今後内装や券売機、ICカード専用端末の設置などが行なわれ、7月ごろから運用の予定です。

世界初! 工事時間は2時間、3Dプリンターで制作した駅舎が誕生!
所在地 和歌山県有田市初島町浜1395
場所 初島駅
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