山口県下関市豊北町、日本海に浮かぶ角島(つのしま)とを結ぶ角島大橋は、CMのロケ地などにもなり、今では外国人観光客が訪れる絶景スポットに。アングルを変え、空から眺めると低い橋が角島へと伸び、陸側には白砂の浜が広がり、少し南方的な雰囲気が広がっていることがわかります。
【絶景を読み解く】対馬暖流と石灰質の白砂が絶景を生み出す
平成12年11月3日に海士ヶ瀬戸(あまがせと/平均流速は北流で0.5ノット)に架けられた角島大橋。
全長1780mで、完成当時は通行料が無料の離島架橋としては日本最長を誇っていましたが、平成17年に古宇利大橋(沖縄県/全長1960m)に抜かれています(現在の最長は、伊良部大橋の3540m)。
北長門海岸国定公園内ということから景観保全を目的に、橋脚の高さを抑える設計に。
さらに、当初の計画では間にある鳩島に橋脚を建設する案もありましたが、景観保護の観点から島を避けたことから、鳩島がアクセントとなっているのです。
鳩島と角島側の海岸線(瀬崎周辺)は、北長門海岸国定公園の第1種特別地域で、植物の採取ももちろんできません。
こうした環境保全の姿勢が、結果として外国人観光客も訪れる絶景の地を生み出したのですが、平成15年には「土木学会デザイン賞2003」の優秀賞を受賞しています。
美しい白浜の白砂は、貝殻や有孔虫の殻が砕け散った残骸が海底に堆積した石灰質の砂(少し南の土井ヶ浜はの同様に石灰質砂で、埋葬された弥生人の人骨が溶けずに残り、日本列島の人類史研究における重要な資料となっています)。
角島大橋周辺の海の青さは沖を流れる対馬暖流の透明度、そしてベースとなる白砂が演出するということに。
光の加減でエメラルドグリーン、コバルトブルーなどになり、「リゾートのような白い砂浜とコバルトブルーの海」を生み出しています。
この絶景に大手広告代理店が着目し、自動車のCMでは、トヨタのレクサス・GS450h、三菱・ギャランフォルティス、スズキ・スイフト、日産・ノートなどで使われ、さらに注目度が高まっているのです。
地元の人の話では、島の緑、海の青さが映え、道路が白く輝く夏場がおすすめとのこと。
美しい白浜ですが、近年は漂着ごみ問題も生まれ、地道なビーチクリーンの活動が行なわれています。
【空撮!ニッポンの絶景】角島大橋|山口県 | |
所在地 | 山口県下関市豊北町角島 |
場所 | 角島大橋 |
関連HP | 下関市公式ホームページ |
ドライブで | 中国自動車道美祢西ICから約41kmで角島大橋 |
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