丹波篠山市篠山伝統的建造物群保存地区

丹波篠山市篠山伝統的建造物群保存地区

兵庫県丹波篠山市(たんばささやまし)東新町、西新町、南新町、北新町、河原町、小川町及び立町の一部、40.2haが、篠山市篠山伝統的建造物群保存地区。丹波篠山は京と山陽・山陰道を結ぶ交通の要衝で、篠山城の城下町の歴史ある町並みが現存し、国の伝統的建造物群保存地区に選定されています。

篠山城の城下町に、武家屋敷と商家群が現存

江戸時代の初期、大坂の豊臣方と西日本の諸大名を分断するための大切な土地ということから、慶長14年(1609年)、築城の名人・藤堂高虎(とうどうたかとら)が篠山城を縄張り(基本設計)。
普請総奉行を池田輝政が務め、15ヶ国20名の大名を動員した天下普請(てんかぶしん)で6ヶ月という短期で築城、城下の町割も実戦を配慮したものとなっています。

城下を通る街道は、敵軍の進軍を阻むため、カギ型やT字型に屈折し、防御機能を有した寺院を城下の出入口に配しています。

古い家並みが残る東新町、西新町、南新町、北新町、河原町、小川町および立町の一部、40.2haという広大な範囲が「篠山市篠山伝統的建造物群保存地区」に指定されていますが、伝統的な建物だけでも192軒が現存。

城の周囲に武家屋敷を配し、その外側に北から西へと城下町を貫くように京街道(山陰道)が通り、街道沿いに町人町を配するという町割り。
篠山城を取り囲む外堀のうち西濠(にしぼり)に面した西新町は旧武家町で、小林家長屋門が城に向かって建っています。

また南北に伸びる御徒士町通り(おかちまちどおり)には「御徒士町武家屋敷群」が残り、通りに面して土塀や棟門が現存。
商家町は、河原町一帯の「河原町妻入り商家群」が中心で、江戸時代末期から大正期に建てられた町家が美しい家並みを形成しています。
丹波篠山の城下町散策は、この「御徒士町武家屋敷群」と「河原町妻入り商家群」が2大スポットということに。

防御的な機能を負った寺院は、城の外側の四隅に置かれ、明治初年の神仏分離、廃仏毀釈の荒波を越え、南東の河原町に真福寺、観音寺、北東に尊宝寺、来迎寺、北西に誓願寺、妙福寺、南西に光専寺が残されています。

中心街に鎮座する春日神社は、地元で「おかすがさん」と呼ばれる氏神。
平安時代初期の貞観18年(876年)、奈良の春日大社から分霊を、現在の篠山城あたりに勧請して創建されたという古社で、篠山城の築城にあたり、城下に遷座しています。
現存する能舞台は国の重要文化財に指定。

ちなみに兵庫県には重伝建に選定された町並みが数多くあり、丹波篠山市篠山のほか、神戸市北野町山本通(港町)、豊岡市出石(城下町)、丹波篠山市福住(宿場町・農村集落)、養父市大屋町大杉(山村・養蚕集落)、たつの市龍野(商家町・醸造町)の合計6ヶ所を数え、京都府と並ぶ数となっています。

丹波篠山市篠山伝統的建造物群保存地区
丹波篠山市篠山伝統的建造物群保存地区
名称 丹波篠山市篠山伝統的建造物群保存地区/たんばささやましささやまでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく
所在地 兵庫県丹波篠山市東新町、西新町、南新町、北新町、河原町、小川町、立町の一部
関連HP 丹波篠山市公式ホームページ
電車・バスで JR篠山口駅から神姫バス篠山行きで15分、二階町下車、徒歩5分で篠山城
ドライブで 舞鶴若狭自動車道丹南篠山口ICから約5km
駐車場 三の丸西駐車場(400台/有料)、丹波篠山市西町駐車場・丹波篠山市河原町駐車場(1時間まで無料、以降有料)等を利用
問い合わせ 篠山観光案内所 TEL:079-552-3380
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
御徒士町武家屋敷群

御徒士町武家屋敷群

兵庫県丹波篠山市西新町、篠山城の西側に位置する城下町が、御徒士町武家屋敷群(おかちまちぶけやしきぐん)。慶長14年(1609年)、篠山城が完成した際に、同時に行なわれた町割で誕生した武家町。篠山城の外堀・西濠の外側に南北の通り(御徒町通り)

河原町妻入商家群

河原町妻入商家群

兵庫県丹波篠山市河原町、「丹波篠山市篠山伝統的建造物群保存地区」に選定された城下町篠山のなかで間口が狭く奥行きの深い妻入りの商家群が残るのが、河原町妻入商家群。近くに篠山川に架かる京口橋があり、この町並みが京への出入口(河原町通りは京街道)

篠山城

篠山城

篠山盆地(兵庫県篠山市)の中央部、笹山とよばれる小丘陵に築かれた平山城が、篠山城(ささやまじょう)。徳川家康が築城の名人・藤堂高虎(とうどうたかとら)ら5人を普請奉行に任じ、池田輝政、福島正則、毛利秀就、山内忠義ら西国大名20名を動員して天

 

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