厳島神社・卒塔婆石

厳島神社・卒塔婆石

世界文化遺産に登録される厳島神社には干潮時に、清水が湧く円形の池が3ヶ所あり、いずれも鏡の池と呼ばれています。そのなかの揚水橋脇にある鏡の池には石が置かれていますが、これが卒塔婆石(そとばいし)。見落としがちな石ですが、この石、平康頼(たいらのやすより)にまつわる伝説の石です。

『平家物語』にも記される平康頼の卒塔婆流しゆかりの地

信濃権守・中原頼季の子、平康頼は、平治の乱で敗走の途中、尾張国の知多で入浴中に討たれた源義朝(源頼朝の父)の墓を建立。
その噂は京にも聞こえ後白河上皇の耳にも達して、武士道の礼節をわきまえた頼もしい若者として、近習に取立てられました。
その後、検非違使・左衛門大尉に任ぜられ、平判官と称せられるほどに出世。
安元3年(1177年)、京・鹿ヶ谷の山荘で藤原成親、西光、俊寛らと平家打倒の密議に参加した罪で捕縛され、薩摩国鬼界ヶ島へ流されます。

京に住んでいる老母を偲んで2首の歌を1000本の卒塔婆に書いて流し、そのうちの1本がこの石の所へ流れ着いたと『平家物語』には記されています(京から参拝に来ていた僧によって都に住む老母のもとに伝えられました)。

「思いやれしばしと思う旅だにも 猶故郷は恋しきものを」
「薩摩潟沖の小島に我ありと 親にも告げよ 八重の潮風」

この話は都中の大評判となり、平清盛は娘の高倉天皇中宮徳子の懐妊を機に平康頼を赦免しています。

鏡の池の背後には、厳島神社で一番古い康頼燈籠がありますが、これは赦免されて京に戻った後に、平康頼が奉納したと伝えられています。

厳島神社・卒塔婆石
名称厳島神社・卒塔婆石/いつくしまじんじゃ・そとばいし
所在地広島県廿日市市宮島町1-1
関連HP厳島神社公式ホームページ
電車・バスでJR宮島口駅からJR連絡宮島航路または松大観光船で10分、宮島桟橋下船、徒歩15分
ドライブで山陽自動車道廿日市ICから約4.7km。または、大野ICから約5kmで宮島口
駐車場宮島口市営駐車場(166台/有料)・もみじ本舗駐車場(500台/有料)
問い合わせ厳島神社 TEL:0829-44-2020/FAX:0829-44-0517
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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