来運の水

斜里岳に積もった雪が伏流水となって湧き出すのが来運の水。来運の水の湧出量は毎分5tもあり、水温は6度前後で、夏は非常に冷たく感じます。来運地区は明治32年に開拓されましたが、開拓時代から森から湧く泉は大切にされてきたのです。今ではこの水を飲むと「運が来て願い事が叶う」と、パワースポットのようになっています。

斜里町の上水道にも使われる斜里岳の湧水

一帯は公園として整備され、駐車場も完備
水くみ場所も用意されています

来運の水は、来運自治会が管理し、周辺は来運公園として整備されています。
さらに、清冽な水は斜里町の水道水としても活用。

来運は、アイヌ語で死者の沢を意味するライ・クル・ナイ(ray-kur-nay=死ぬ・人の・沢)に由来。
自然と共存するアイヌは、死者は生者に知恵や恵みを授けると考えていたのです。
つまりは、偶然にも古来からこの地が聖地だったことが、その地名が伝えてくれています。

斜里岳の湧水はこのほか、江南湧水(北海道区水産研究所斜里事業所/斜里郡清里町江南807-17)、以久科湧水(みどり工房しゃり そよかぜキャンプ場/斜里町以久科北586)があります。

縁起のいい名の来運神社も鎮座
来運神社の拝殿
三井、富士という地名の由来は財閥!?
来運地区の周辺には三井、富士という旧財閥、あるいは銀行を思わせるような地名があることにも注目を。
明治末に三井物産が北海道庁から土地の払い下げを受け、大正2年に三井合名会社が内地から移民を募集、斜里岳山麓の未開地3600haを開墾して大農場をつくりあげました。
伐採・開墾・収穫まで10haに8円の賃金を支払う請負開墾法により農夫を募ったのです。
戦後は農場開放により三井農林の経営に移っています。
富士地区は、大正7年に富士製紙(昭和8年に王子製紙に合併)が農場を開設したことに由来する地名。
来運の水
名称 来運の水/らいうんのみず
所在地 北海道斜里郡斜里町来運
関連HP 斜里町公式ホームページ
ドライブで 女満別空港から約52km。中標津空港から約68km
駐車場 6台/無料
問い合わせ 斜里町商工観光課 TEL:0152-23-3131
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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