入水鍾乳洞

福島県田村市滝根町、国の天然記念物に指定される入水鍾乳洞は本格的洞穴探検の鍾乳洞。洞穴は全長900mで、入口から最奥部までA、B、Cの3コースに分ていますが、細長い1本の穴。入口から150mまで所要30分のAコースは楽ですが、そこから450mのBコースと最後の300mのCコースは、ハードな探勝となります。

膝まで水につかる本格的洞穴探検ができる鍾乳洞

滝根町の駒ヶ鼻(こまがはな)、中平(なかひら)、仙台平(せんだいひら)ではよく発達したカルスト地形があり、そのドリーネと呼ばれる凹みから石灰岩を溶かして地中に入り込み、鍾乳洞が誕生しました。
なかでも入水鍾乳洞(国の天然記念物)とあぶくま鍾乳洞(田村市の天然記念物)は田村市の2大鍾乳洞。

入水鍾乳洞は、昭和2年8月25日に地元の薬剤師・蒲生明を中心に、佐藤留男、鈴木菊意、富岡一男によって発見、探検された鍾乳洞で、当初は滝根不動洞と呼ばれていました。
昭和43年には第1洞~第3洞最奥部までと左洞の平面図が日本大学探検部の手によって作成されています。

Aコースは一休洞という広い空間がみどころで、Aコースのみ普段着のままでOKです。
洞内の気温は15度前後なので、普段着とはいえ、夏場で薄着だと寒いくらいです。

Bコース(450m)とCコース(プラスして300m)の部分の洞内はほとんど手が加えられていないため、半ズボンとゴムぞうりなどの装備が必要。
10度の冷たい水に膝まで水につかり、手に懐中電灯をもちながら「胎内くぐり」の連続する洞内を進みます。
入口の売店でロウソク、合羽、ゴムぞうりなどがレンタル可能。

Bコースは所要1時間、Cコースは所要1時間30分。
Cコースは案内人が必要(5人単位で案内人を付けます)。
Bコース、Cコースにチャレンジする場合には着替えの用意が必要です。

ちなみに、鬼穴と称される達谷窟(おにあな/たやのくつ)の奥は入水鍾乳洞へ続いています。

入水鍾乳洞
名称入水鍾乳洞/いりみずしょうにゅうどう
所在地福島県田村市滝根町菅谷大六89-3
関連HP入水鍾乳洞公式ホームページ
電車・バスでJR菅谷駅からタクシーで5分
ドライブで磐越自動車道小野ICから約12km
駐車場80台/無料
問い合わせ入水鍾乳洞管理事務所 TEL:0247-78-3393
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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