ボラ待ちやぐら

ボラ待ちやぐら

リアス式海岸の変化に富んだ複雑な地形で七浦七入と呼ばれる穴水湾(石川県鳳珠郡穴水町)。ここで行なわれていたのが、ボラの習性を利用した定置網の一種で、日本最古の漁法ともいわれるボラ待ちやぐら漁。最盛期には20基が築かれていましたが、現在では2基が残されているだけです。

平成24年から伝統のボラ待ちやぐら漁が復活!

ボラ待ちやぐら

ボラ待ちやぐら漁は江戸時代に始まった漁法で、湾内に造られた高さ6mほどの櫓の上からボラが海中のフクロ網(周囲25m四方に)にかかるのを待ち、ボラの群れが網の上を通り過ぎるタイミングで網口を引き上げるという単純なもの。
明治24年5月、穴水を訪れた火星の研究で知られ、火星人の存在を唱えた米天文学者のパーシヴァル・ローウェル(Percival Lowell)は、紀行文「NOTO 能登・人に知られぬ日本の辺境」(能登半島の奇妙な形に魅せられて来日、上野から能登半島へ)のなかで、「世にも不思議な水上構造物」。
能登地域でも穴水湾固有の漁で、大量の際には100匹ほどのボラが網に入ったとのこと。
穴水町内浦の女性が行なっていた最後の漁も、平成8年秋を最後に姿を消し、ボラ待ちやぐらが観光客の注目を浴びていました。

平成24年、穴水町の町おこし組織「新崎(にんざき)・志ケ浦地区里海里山推進協議会」がアテの間伐材を用いて、ボラ待ちやぐら2基を復活させ、最後までボラ待ちやぐら漁を続けていた女性に教えを請い、ボラの習性や漁の技術を学び、ついにボラ待ちやぐら漁を復活させています。
毎年5月~7月の間、「人と魚の根比べ」(穴水町産業振興課)が行なわれています。

ボラ待ちやぐらは、国道249号沿いにある根木ポケットパーク(もずくなどを販売する「根木ぼら待ち市場」が営業)、中居ふれあいパークの2基です。

ボラ待ちやぐら
ボラ待ちやぐら
名称 ボラ待ちやぐら/ぼらまちやぐら
所在地 石川県鳳珠郡穴水町比良・根木165
関連HP 穴水町公式ホームページ
ドライブで のと里山海道穴水ICから約6.5kmで中居ふれあいパーク、約7.5kmで根木ポケットパーク
駐車場 根木ポケットパーク駐車場、中居ふれあいパーク駐車場を利用
問い合わせ 穴水町観光交流課 TEL:0768-52-3790
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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