イカキング

イカキング

石川県鳳珠郡能登町市之瀬、「イカの駅つくモール」の芝生に配された巨大なスルメイカのモニュメントが、イカキング。「イカの町」の復興をかけ、全長13m、高さ4m、繊維強化プラスチック(FRP)製の巨大モニュメントを築いたことで、話題を呼び、撮影スポットとしても注目を集めています。

「イカの町」の復活を巨大なスルメイカに託して誕生!

イカキング

北海道の函館港、青森県の八戸港と並び、小木港がスルメイカの日本3大漁港として知られる能登町。
能登半島沖で暖流の対馬海流(つしまかいりゅう)と寒流のリマン海流がぶつかり合う場所なので、スルメイカの好漁場になっているのです。

小木港イカ釣り船団は、毎年6月上旬の解禁日から出漁、漁期中は20日~30日に一度イカを水揚げするために小木港に戻り、燃料や食料を積み込んだら翌日にはまた出漁(船内で急速冷凍される船凍イカは、「小木物」というブランドで流通)。
こうして12月または1月末までスルメイカ漁は続くのです。

平成2年6月、「イカの町・能登町」をアピールするため、レストランや物産販売コーナーを備えた観光交流施設「イカの駅つくモール」(のと九十九湾観光交流センター)がオープンしましたが、コロナ禍で観光客は減少、イカ漁も大きな打撃を受けたのです。

そこで、能登町が考えた秘策が、国の新型コロナ対応の臨時交付金(コロナ交付金)を活用したイカの巨大モニュメントの製作(建設費約2700万円のうち、2500万円を国のコロナ交付金で補填/コロナ交付金の「経済活動の回復」を利用)。
臨時交付金(コロナ交付金)の転用ではないか、税金の無駄遣いという批判を浴びましたが、能登町は「食うか喰われるか」をコンセプトに老舗イベント企画会社・ヨシダ宣伝に「リアリティあるスルメイカのモニュメント」を発注。
40分の1程度の模型を制作、イカの専門家にも協力を得て、「スルメイカが地上に上がってきて人間を襲う姿」を忠実に再現したのがイカキングなんだとか。
色は、船上で急速冷凍し鮮度を保つ能登の「船凍イカ」の色を再現とこだわり抜いています。

909件の応募の中から選ばれた名称がイカキングで、「見た目の大きさがイカの王様のようで、さまざまな調理法があることから料理の王様のようでもある」ことが命名の理由とか。

能登町の試算(能登町委託のコンサルタントが算出によるイカキングが設置された令和3年年4月~令和4年7月の16ヶ月の経済効果(イカキングを目的に訪れたと考えられる観光客の宿泊費や飲食代など)は6億円で、町が投じた建設費2700万円の22倍に上がると発表、マスコミなどに取り上げられることによる宣伝効果も18億円あったとしています。

イカキング
イカキング
名称 イカキング/いかきんぐ
所在地 石川県鳳珠郡能登町越坂18-18-1
関連HP イカの駅 つくモール公式ホームページ
ドライブで 能登道路のと里山空港ICから約34km
駐車場 イカの駅 つくモール駐車場(65台/無料)
問い合わせ イカの駅 つくモール TEL:0768-74-1399
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ