香川県小豆郡小豆島町にある醤油のミュージアムがマルキン醤油記念館。明治40年に複数の醤油醸造所が結集して、良質の醤油生産を目ざして創業したマルキン醤油。大正初期から使用してきたもろみ蔵を記念館として改造し、醤油造りの道具や製造方法、小豆島の歴史などパネルや模型でわかりやすく解説。
小豆島醤油の歴史を詳しく解説
古来、良質の塩の産地だった小豆島は、文禄年間(1592年~1596年)に紀州・湯浅(現・和歌山県有田郡湯浅町)から醤油の製造法が伝わり、以来醤油造りが盛んになったといわれる地。
醤油は、明治の最盛期には約400軒もの醸造所があったという小豆島の伝統産業です。
大正初期(文化庁は明治末としています)に建てられた合掌造りの工場(もろみから醬油を搾り出す圧搾工場)を改装した醤油の資料館では、醤油造りの歴史や、江戸時代の醸造工程などを展示。
実際に使用されていた道具なども展示されるほか、近代化された現在の製造工程についても紹介しています。
合掌造りの工場は、マルキンの印を妻に記し、上部に明かり取り窓をとる外観が特徴。
マルキン醤油発酵蔵などとともに国の登録有形文化財に指定されています。
「一麹(いちこうじ)・二櫂(にかい)・三火入(さんひいれ)」と伝えられ、醤油造りの中で最も大事な工程のひとつが麹(こうじ)作りですが、その麹を作る麹室(こうじむろ)も見学することができます。
併設の「物産館」では、天然醸造蔵の木桶で仕込んだ香り高い「生しょうゆ」を使用したオリジナルの「しょうゆソフトクリーム」を味わうことができるほか、ここでしか手に入らない醤油や、小豆島の物産を購入可能。
このマルキン醤油記念館から徒歩3分の工場内にある4号天然醸造蔵には、蔵の内部を窓から見学できるギャラリーステージを設置し、木桶仕込みの醤油醸造風景を見学することが可能。
マルキン醤油記念館の建つ小豆島・苗羽(のうま)地区には醤油醸造所のほか、佃煮屋も多く、醤の郷(ひしおのさと)として独特の雰囲気を醸し出しています。
ちなみに、マルキン醤油は現在、愛知県名古屋市中区に本社がある盛田のグループ企業となってそのブランドを守っています。
マルキン醤油記念館 | |
名称 | マルキン醤油記念館/まるきんしょうゆきねんかん |
所在地 | 香川県小豆郡小豆島町苗羽甲1850 |
関連HP | マルキン醤油公式ホームページ |
電車・バスで | 草壁港から小豆島バス坂手港行きで5分、丸金前下車、すぐ |
ドライブで | 草壁港から約3km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | マルキン醤油記念館 TEL:0879-82-0047/ FAX:0879-82-6875 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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