アヤメ科アヤメ属の植物、カキツバタ。日本列島各地の湿原や池沼に自生する植物ですが、開発などで群生地は希少に。小堤西池のカキツバタ群落(愛知県刈谷市)、大田ノ沢のかきつばた群落(京都市北区、大田神社)、唐川のカキツバタ群落(鳥取県岩美町、唐川湿原)が日本三大カキツバタ自生地です。
小堤西池のカキツバタ群落|愛知県刈谷市
所在地:愛知県刈谷市井ヶ谷町小堤西1
環境:水田灌漑用の小堤西池(2.3ha)一帯に自生(国の特別天然記念物)
花の見頃:5月中旬〜5月下旬
備考:カキツバタは『伊勢物語』で在原業平(ありわらのなりひら)が三河八橋で「から衣きつつなれにし妻しあれば はるばる来ぬる旅をしぞおもふ 」(各句の初めをつなぐと「かきつはた」になる「折句」)と詠んだことから愛知県の花に、そして小堤西池のある刈谷市の花にもなっています
大田ノ沢のかきつばた群落|京都市北区(大田神社)
所在地:京都市北区上賀茂本山340
環境:大田神社境内の大田ノ沢に2万5000株が自生
花の見頃:5月上旬〜5月中旬
備考:深泥池など一帯は古代、京都が湖だった面影を残す泥炭地。
平安時代の歌人・藤原俊成が「神山や 大田ノ沢のかきつばた ふかきたのみは 色に見ゆらむ」と詠み、尾形光琳の『燕子花図屏風』のモチーフになったとも
唐川のカキツバタ群落|鳥取県岩美町(唐川湿原)
所在地:鳥取県岩美郡岩美町唐川
環境:大芽山から稲葉山(宇倍野山)にかけて広がる塩見川の源流部の溶岩台地上にある泥炭層の低層湿原
花の見頃:5月中旬〜6月初旬
備考:上流部の大沢池は、江戸時代に人為的に堰き止められた池
日本三大カキツバタ自生地とは!? | |
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