鶴丸城御楼門

鶴丸城御楼門

鹿児島県鹿児島市城山町、島津氏の居城、鹿児島城(鶴丸城)の正門が御楼門。居館(現在の鹿児島県歴史・美術センター黎明館が建つ場所)の正面中央に御楼門がありましたが、明治6年の火災で焼失。令和2年3月に復元されています。御楼門の高さ、幅はおよそ20mと国内最大の城門です。

鶴丸城に147年ぶりに蘇った巨大な城門

天保14年(1843年)頃に再建された往時の御楼門は、明治6年に本丸の建物とともに焼失。
総事業費10.9億円で復元された御楼門は、敷梁を手斧仕上げ(ちょうなしあげ)、2階の外壁を土壁で、漆喰仕上げにする(2階の外壁はなまこ壁です)など随所に伝統的工法を用い、往時の雰囲気に復元されています。

2階の土壁も、竹を縄で格子状に編んだ小舞竹(こまいたけ)の上に、土にワラスさを入れてこねた荒壁を塗り、さらに砂の入った土を中塗りし、漆喰などで表面を仕上げています。
こうすることで、保温性、保湿性、防火性、耐水性が生まれるのです。

礎石が現存していたことから、主柱の太さは90cm×70cmであることが判明するなど、復元の背景には、明治5年の古写真解析、発掘調査成果の検討、文献調査など、地道な作業があったのです(2階部分は非公開)。

屋根にのる鯱(しゃち)は、江戸時代後期に行われた補修の際に、「唐金(からかね=青銅製) のものに掛け替えた」との記録が残ることから、青銅製で復元。
鬼瓦も、発掘調査で出土したものをもとにして制作しています。

鶴丸城御楼門
名称 鶴丸城御楼門/つるまるじょうごろうもん
所在地 鹿児島県鹿児島市城山町7-2
関連HP 鹿児島観光コンベンション協会公式ホームページ
電車・バスで 鹿児島市電市役所前停留場から徒歩5分
ドライブで 九州自動車道鹿児島北ICから約5.7km。または、鹿児島東西道路田上ICから約5.4km
駐車場 鹿児島県歴史資料センター黎明館駐車場(125台/無料)
問い合わせ 鹿児島県歴史資料センター黎明館 TEL:099-222-5100
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
鹿児島県歴史・美術センター黎明館

鹿児島県歴史・美術センター黎明館

鹿児島県鹿児島市城山町、鹿児島城(鶴丸城)の本丸跡に建つ鹿児島県の歴史、民俗、美術・工芸に関するミュージアムが鹿児島県歴史・美術センター黎明館。明治百年(昭和43年)の記念事業として計画し、昭和58開館。明治維新150年を契機に令和元年、リ

鹿児島城(鶴丸城)

鹿児島城(鶴丸城)

慶長5年(1600年)の関ヶ原の合戦で島津家は西軍に属しますが、徳川家重臣・井伊直政の取りなしで領地を安堵され、島津義弘の三男・島津家久が当主となり鹿児島藩(通称薩摩藩)を立藩。慶長7年(1602年)、初代藩主・島津家久が鹿児島に築城し、そ

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ